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機械・部品の設計に必要な有限要素法を正しく使うための

実務に必要な材料力学の重要ポイント
~材料力学の基礎と有限要素法有効利用のポイント~

材料力学の重要ポイントと有限要素法活用に必要なポイントを的を絞って解説する特別セミナー!!

講師

東京理科大学理工学部機械工学科 教授 菊池 正紀先生

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
1名:47,250円 同時複数人数お申込みの場合1名:42,000円
テキスト

受講概要

受講に当たっての必要な予備知識

  高校の微分積分が分かれば十分です。ほんの一部に偏微分が使われますが、難しくありません。

受講後の修得知識

  1)材料力学の基礎知識
       a.応力とひずみ
       b.材料強度
       c.多軸応力
  2)有限要素法解析にあたって注意すべき点
       a.アイソパラメトリック要素
       b.応力の評価
       c.モデル化の問題点

講師の言葉

   現在では機器の設計のためには有限要素法が不可欠の道具となっています。しかしこれを正しく使うためには
二つの面での基礎知識が必要です。
  一つは材料力学の基礎的な考え方を理解することです。有限要素法の出現により、材料力学全般に関する
詳細な知識は必ずしも不可欠のものではなくなってきましたが、正しくこれを使うためには材料力学の基礎概念と
多軸応力についてしっかり理解しておかなければなりません。
   この講座では、I部の1,2,4でその説明をします。講義の中でいくつかの演習問題を用意しますので、これらを
解くことでより理解が深まるものと思います。
  またもう一つの知識は有限要素法に対する正しい理解です。現在広く利用されている汎用ソフトは誰もが
比較的容易に利用することができます。しかし逆に必要な知識をもたずに使うことで誤った使われ方をする恐れも
無きにしも非ずです。
   この講座のII部では、私のいくつかの経験を踏まえて、有限要素法を正しく理解するために重要なポイントを絞って説明します。
   特に解析結果の応力分布がグラフィックスで表示されたとき、これをどのように理解すべきかについて説明します。
  また有限要素法のモデル作成上の注意、物理モデルの考え方、そして最後に有限要素法のエキスパートに
なる方法も説明します。

プログラム

I部  材料力学の基礎
1. 応力とひずみ
  (1)応力の定義
  (2)ひずみの定義
  (3)応力とひずみの関係
  (4)応力をどのように測定するか

2. 材料強度とは何か
  (1)材料試験
  (2)応力ーひずみ線図
  (3)降伏応力
  (4)塑性変形とは何か
  (5)安全率
  (6)なぜ疲労がおきるのか

3. 種々の力を受ける棒の応答(簡単な概論)
  (1)軸力を受ける棒
  (2)熱応力

4. 多軸応力
  (1)三次元空間での応力の定義--応力テンソル
  (2)ひずみの一般的な定義
  (3)一般化されたフックの法則
  (4)平面ひずみ
  (5)平面応力
  (6)応力の座標変換
  (7)主応力、主せん断応力
  (8)ひずみの座標変換
  (9)ロゼットゲージ--応力の測定
  (10)降伏条件
  (11)相当応力--ミーゼス応力
II部  有限要素法の有効利用のための基礎知識
1. アイソパラメトリック要素とは何か

2. 応力はどのように評価されるのか
  (1)C0連続性について
  (2)ガウス積分とガウス点について
  (3)節点で応力は評価できるのか
  (4)解析結果はどのように表示されるのか
  (5)解析結果を示すグラフィックスは信用できるのか

3. モデル化の問題点
  (1)形状モデルの作成--失敗例の紹介
  (2)物理モデルとは何か
  (3)解析結果と実験とが一致するのは良いことなのか
  (4)物理モデルの改良--塑性解析を例に

4. 有限要素法解析に習熟するために
  (1)良いユーザーとなるために
  (2)素法のエキスパートになるために

講師紹介

   1976 東京大学工学系大学院精密機械専攻博士課程終了 工学博士
       東京大学助手
   1978 東京理科大学理工学部機械工学科講師
      その後助教授を経て教授
   1980-81 米国Georgia Institute of Technology にてポス・ドク研究員

 所属学会  日本機械学会(フェロー)、日本材料学会、日本複合材料学会、
         日本実験力学学会(評議員)、日本計算工学会(評議員)、米国機械学会