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機械・部品の損傷事故をなくすための

金属疲労の基礎と疲労強度設計への応用

金属疲労の基礎から疲労強度設計まで実務経験をもとに
             事例をあげて分かりやすく解説する特別セミナー!!

講師

龍谷大学 理工学部 機械システム工学科 教授 工学博士 堀川 武先生

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
(消費税等込み)1名:47,250円 同時複数人数申込みの場合 1名:42,000円
テキスト

受講概要

予備知識

 材料力学の初歩的知識

習得知識

 1)機械や構造物の疲労強度設計、疲労寿命設計の知識と応用力獲得をめざす。
 2)疲労強度に影響する各種因子とその関連が理解できる。

講師の言葉

 機械・構造物の損傷原因の60~70%は金属疲労であると言われています。講師は約20年の重工業での
疲労強度研究とその製品への応用に関する経験、大学での近隣企業に対する疲労強度の相談の経験をふまえ
疲労強度の基礎と疲労強度資料の強度設計への応用について分かりやすく解説します。疲労強度設計の基本で
ある耐久限度設計を中心に疲労強度資料の意味とその使い方を説明します。なお、疲労寿命設計、き裂進展
寿命設計についても、その意義と疲労損傷の考え方を説明します。
 企業から大学に移って21年になりますが、この間に地域の企業との交流を積極的に推進し、疲労強度のトラ
ブルに対する技術指導を通じて現場の技術者が「疲労強度評価は分かりにくい」との声を多く耳にします。
 今回のプログラムはその声にできる限り答えたいとの思いで作られています。また、一方的な講義ではなく
受講者からの質問を適宜受け付け、それに応じて、プログラムに無いことも経験を交えて紹介して理解の一助に
したいと考えています。

プログラム

Ⅰ.疲労強度設計の基礎
 1.疲労限度設計(耐久限度設計)  
 2.疲労寿命設計
Ⅱ.金属材料疲労強度の基礎知識
 1. 材料の変形と破壊
    a.引張り特性    b.破壊の微視的様相
 2.疲労破壊の特徴
    a.微視的挙動と疲労き裂の発生  b.疲労き裂の進展     c.疲労破面の特徴
 3. 疲労に関する用語
    a.疲労試験   b.S-N線図   c.疲労き裂進展
Ⅲ.金属材料の疲労強度影響因子
 1.機械的性質と疲労限度
    a.引張り強さと疲労限   b.硬さと疲労限
 2.応力集中の影響
    a.切欠き係数β  b.切欠き感度係数η  c.切欠き係数βの実験式  
 3.平均応力の影響
    a.基本的枠組み  b.平均応力評価式   c.耐久限度線図
 4.表面粗さの影響
 5.表面処理の影響
    a.高周波焼き入  b.タフとライド処理  c.表面薄膜処理  d.浸炭・窒化処理
    e.その他の処理材
 6.腐食環境と疲労強度             
 7.高温環境、低温環境の影響
Ⅳ.実働荷重と疲労寿命
 1.実働応力波形と疲労試験波形
 2.変動応力振幅疲労試験
 3.重畳波形疲労試験
 4.間欠負荷波形疲労試験
 5.累積損傷則
    a.ヒステリシスループと疲労損傷   b.線形累積損傷則   c.非線形累積損傷則
 6.重畳波形下の疲労試験結果
 7.間欠負荷応力波形下の疲労試験結果
 8.疲労寿命推定法
Ⅴ.疲労き裂進展と疲労寿命
 1.疲労き裂進展特性
 2.疲労き裂進展に影響する因子
 3.疲労き裂進展寿命推定
Ⅵ.機械部品の疲労強度と設計の実際
 1.ボルトの疲労強度と設計
 2.歯車の疲労強度と設計
 3.ディーゼル機関燃焼室壁部材の疲労寿命設計
 4.舶用プロペラの疲労と寿命
 5.クランク軸の疲労強度
 6.車軸の疲労強度と設計
 7.ねじり軸の疲労強度
 8.車両用台車枠の疲労強度と設計

講師紹介

 1966年 金沢大学工学部機械工学科卒業
 1968年 金沢大学大学院工学研究科修士課程修了(機械工学専攻)
 1968年 川崎重工業(株)勤務
 1977年 工学博士(大阪市立大学)
 1988年 龍谷大学助教授
 1973年 龍谷大学教授
      現在に至る
 1999~2003年 龍谷大学副学長
 2003年~2004年 龍谷大学エクステンションセンター長