
多岐にわたる領域に用いられている発光デバイスの信頼性向上のための
事例を中心とした半導体発光デバイスの信頼性評価技術、劣化解析技術
~青色レーザ、VCSELの最新信頼性研究動向も満載~
発光デバイスの劣化解析について豊富なデータに基き
各種信頼性試験、解析の留意点、解析事例を解説する特別セミナー!!
- 講師
金沢工業大学大学院 工学研究科 高信頼ものづくり専攻 専攻主任
金沢工業大学 ものづくり研究所 東京分室長 教授 工学博士 上田 修先生
- 日時
- 会場
- 受講料
- (消費税等込み)1名:47,250円 同時複数人数申込みの場合 1名:42,000円
- テキスト
受講概要
予備知識
半導体発光デバイスの研究、開発、設計、製造、技術、信頼性評価に関する一般的な知識。 これらの分野に従事している方々にをはじめ、光マイクロエレクトロニクス、光学関連材料、光実装の 関連分野の方々にも有用な講義内容になっています。
習得知識
故障解析技術に造詣の深い講師から直接学ぶことにより、発光デバイスの劣化メカニズムを把握し 劣化要因低減の方策が得られ、製品の高信頼化を図って行く上でこれからの実績に生かすことができます。
講師の言葉
半導体レーザ・発光ダイオードなどの半導体発光デバイスは、大中容量ファイバ通信システム用の光源のみ ならず、オーディオ/ディジタルシステムなどの民生機器用光源や光プリンタ用光源さらには医療応用、溶接など 極めて多岐にわたる領域に用いられており、その材料・構造も多種多様となっています。そのため、高性能で 信頼性の高い製品を開発するには、発光デバイスの信頼性向上が重要な鍵を握っているといっても過言では ありません。 しかし、その劣化の原因を解析・究明するためには、経験に基づいた知識を持ち、かつそれをうまく 応用できる技術者が不足しているため、より信頼性の高いデバイスを開発・供給できないのが実情です。 そこで、今回は、こうした発光デバイスの高信頼化の鍵を握る劣化解析および劣化解析事例について、 本講師の永年にわたる豊富なデータに基づいて、デバイスの各種信頼性試験、信頼性解析のフローチャートと 要素技術、解析する際の留意点などについて触れ、講義の中核の事例では、Ⅲ-Ⅴ系の発光デバイスの基本的な 劣化解析事例や派生的な劣化の解析事例を示すとともに、今回は、特に、青色発光デバイス、VCSELの信頼性 研究の最新情報にも焦点を当て、各種劣化モードの事例を示しながら、詳しく解説致します。
プログラム
Ⅰ.半導体発光デバイスの信頼性試験
1.通電試験 2.温度加速試験(寿命予測) 3.大電流通電試験
Ⅱ.半導体発光デバイスの劣化解析のフローチャートとその要素技術(ノウハウ)
1. 外観検査技術 a.光学顕微鏡 b.走査型電子顕微鏡(SEM) 2. 内部解析技術 a.電気的評価(断面EBIC) b.光学的評価(PL, CL, EBIC) c.結晶学的評価(エッチング, TEM) d.化学組成評価(SEM/EDX,TEM/EDX, オージェ分析) 3. 故障解析のフローチャート
Ⅲ.発光デバイス材料の問題点
1. 結晶欠陥の発生と抑制方法 2. 熱的安定性(相分離とオーダリング)
Ⅳ.半導体発光デバイスの劣化解析事例
1. 半導体発光デバイスの故障モード 2. 急速劣化の解析事例 a. GaAlAs/GaAs系発光デバイス b. InGaAsP/InGaP系発光デバイス c. InGaAsP/InGaP系発光デバイス 3. 遅い劣化の解析事例 a. GaAlAs/GaAs系発光デバイス b. InGaAsP/InP系発光デバイス 4. 衝撃劣化の解析事例 a. GaAlAs/GaAs系発光デバイス b. InGaAsP/InP系発光デバイス c. InGaAsP/InGaP系発光デバイス 5. 派生的に発生する劣化の事例 a. 応力による劣化の加速 b. 大出力化に伴う新たな劣化モード 6. 青色発光デバイスの材料・信頼性の最新の研究動向 a. 材料の問題(欠陥、組成揺らぎなど) b. 劣化メカニズム 7. VCSELの信頼性の最新の研究動向(VCSEL関係者は必見!) a. 1990年代の研究 b. 最新の研究動向 c. VCSELの弱点と対策 8. まとめ
Ⅳ.質疑応答
1. 全講義に関して 2. 受講者からの問題提起等
講師紹介
職歴: 昭和49年4月1日 株式会社富士通研究所入社、半導体材料研究部に配属 昭和62年12月21日 同社、電子デバイス研究部門 半導体結晶研究部、主任研究員 平成2年12月21日 同社、電子デバイス研究部門、半導体結晶研究部、第二研究室長 平成4年6月26日 同社、電子デバイス研究部門、半導体結晶研究部、第一研究室長 平成5年6月29日 同社、基盤技術研究所、ULSI研究部門、ULSI結晶研究部、 主任研究員 平成6年9月21日 同社、基盤技術研究所、ULSI研究部門、化合物LSI研究部 主任研究員 平成8年4月1日 同社、基盤技術研究所、主管研究員 平成8年12月21日 同社、材料技術研究所、主管研究員 平成11年4月1日 同社、材料技術研究所、ナノ電子材料研究部長 平成15年4月1日 同社 材料・環境技術研究所 環境材料ステーション長 平成16年4月1日 同社 材料・環境技術研究所 主席研究員 平成17年4月1日 同社 基盤技術研究所 主席研究員 平成17年12月20日 同社 退職 平成17年12月21日 金沢工業大学大学院工学研究科教授に就任 大学での講師歴: 平成3年11月~ 北海道大学 量子界面エレクトロニクス研究センター 客員助教授 平成4年3月 平成13年4月~ 九州大学 先端科学技術共同研究センター 客員教授 平成14年3月 平成10年9月~ 金沢工業大学 連携大学院 電気電子工学専攻 客員教授 平成17年12月 所属学会・協会での役職: 応用物理学会 フェロー(2007.8~)、理事(2004.4~2006.3、JJAP正副編集委員長)、 評議員(2006.4~)、JJAP編集運営委員(1997~)、薄膜・表面物理分科会幹事(1998~) 男女共同参画・人材育成委員会委員(2007~)、 業績賞委員会委員(2006~)、応物創刊75周年記念事業WG委員(2006~) 日本顕微鏡学会 関東支部 評議員(2006~)