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界面活性剤を利用し、その機能効果を最大限に発現させるための

界面活性剤の最適選定・実用法

界面活性剤水溶液の諸性質、複合界面活性剤の取扱い方
             界面化学現象事例について解説する特別セミナー!!

講師

明星大学理工学部 非常勤講師 理学博士 堀内 照夫先生
  (元):神奈川大学工学部化学教室(2007.12迄)、ライオン(株)研究開発本部(2003.8迄)

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
1名:47,250円 同時複数人数お申込みの場合1名:42,000円
テキスト

受講概要

予備知識

特になし。

修得知識

1)界面活性剤の物理化学的性質
2)界面活性剤の構造要因と機能
3)複合界面活性剤の特性値(指標値)の制御と機能
4)複合界面活性剤の新機能の発掘
5)界面活性剤の高次集合体の特徴と機能(応用例)

講師の言葉

  界面活性剤は一分子の中に性質の異なる親水基と疎水基の構造要素を兼ね備えた両親媒性化合物である。
  この界面活性剤の特徴は1)吸着と2)自己組織化に分類される。
前者は気/液界面、液/液界面、固/液界面に吸着して、その界面の自由エネルギーを低下させ、表面(または界面)
を改質する。起泡、可溶化、分散、乳化、濡れ等の界面現象に深く関わる。日常生活の中で、ビールの泡、
シェービングホーム、エマルション(クリーム、ミルク)、ペイント等の製品はこれらの界面現象を利用したものである。
後者は界面活性剤の単分子が水中で数十個集まり、ミセルを生成する。このミセルは界面活性剤の濃度、
溶媒の極性、温度等の条件に応じて、様々な高次分子集合体(棒状ミセル、ベシクル、ヘキサゴナル液晶、
ラメラ液晶等)を生成する。これらの分子集合体の種類に応じて、難溶性の物質の水への溶解(可溶化)、
薬物担体、反応場として、広く利用されている。
  界面活性剤を洗浄剤として用いる場合を除いて、一般的に製剤組成中に占める界面活性剤の割合は少量で、
所期の機能を発現させることが可能である。しかし、製剤の組成を設計するとき、ただ闇雲に、界面活性剤を
単独もしくは任意の異種の界面活性剤を混合しても、決して満足いく製剤はできない。界面活性剤を利用し、
その機能・効果を最大限に発現させるためには、界面活性剤の構造要因と機能との関係並びに、複合界面活性剤
の界面活性能を如何に制御するかを理解することが重要である。「界面活性剤利用技術」は大変広範囲な
異種産業分野間にわたっている。
  本講義は、共通性の高い界面活性剤水溶液の諸性質の理解、複合界面活性剤の取り扱い方、いくつかの
界面化学現象の事例を紹介することで、各分野の第一線で活躍中の研究者、技術者の方々、また、界面化学を
専門としない最前線での技術者を対象の狙いとする。

プログラム

1.界面活性剤とは
2.界面活性剤の合成・分類
3.界面活性剤水溶液の物理化学的性質
   3・1 溶解挙動
   3・2 吸着
   3・3 分子集合状態
   3・4 臨界ミセル濃度およびその作用因子
   3・5 ミセル会合数
4.界面活性剤の化学構造と機能
   4・1 界面活性剤の構造要因とその性質・作用
   4・2 界面活性剤の親水性/疎水性比の制御
   4・3 複合界面活性剤の親水性/疎水性比の指標値
    (HLB方式、有機概念図法の取り扱い方)
5.応用1:アルカリビルダーを溶解させるためには(塩入現象)
6.高次分子集合体
7.応用II.高次分子集合体の制御と機能の発掘
   7・1 棒状ミセルによる「流れ」の制御
   7・2 非イオン性両親媒性化合物による閉鎖二分子膜の特徴(薬物担体)
8、高分子/界面活性剤系相互作用
   8・1 水溶性高分子/界面活性剤系の粘度挙動
   8・2 水溶性高分子/界面活性剤系の毛髪に対する損傷抑制