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青色半導体を理解するための

GaN系半導体材料の特性と青色半導体レーザの高性能化

半導体レーザの基礎から青色半導体レーザの最先端研究開発状況まで
                                       幅広く解説する特別セミナー!!

講師

金沢工業大学 ものづくり研究所 教授 理学博士 山口 敦史先生

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
1名:47,250円 同時複数人数お申込みの場合1名:42,000円
テキスト

受講概要

必要な予備知識

化合物半導体の一般的な知識
(あまり知識は豊富でなくても問題ありません)

受講後の修得知識

(1)窒化物半導体材料、及び、半導体レーザの基礎知識
(2)GaN系半導体レーザの開発の歴史、及び、現状に関する知識

講師の言葉

  窒化物半導体は、青色LED、白色LED、青紫色レーザなど様々な光源デバイスの材料となっており、今後
さらに、深紫外LED、緑色レーザなどへの展開も期待されています。
  本セミナーでは、半導体レーザや窒化物半導体材料などの基礎知識から、青色半導体レーザの開発の
最先端の研究開発状況まで、幅広くお話したいと思っております。
  様々な話題がありますが、共通の意識として、半導体の基礎物性が半導体レーザの素子特性にどう関わって
いるか、という点に力点を置きます。この分野に携わる方で、「プロセス技術はもっているが、デバイスの物理の
話をされるとよくわからない」とか、「素子特性を改善していくために、デバイスの中で起こっている物理をもっと
深く理解したい」などと日頃思っていらっしゃる方に対して、レーザの素子特性を改善していくにはどうしたらよいか、
を考える上での基礎知識をご提供できればと考えております。また、この分野の開発の現状について全体を
掴みたいというマネージャークラスの方に対しても、「どこまで進んでいるのか」、「何が問題になっているのか」、
など全体の流れがわかるように配慮するつもりです。

プログラム

1.半導体レーザの基礎
   (1)半導体レーザのしくみ
   (2)半導体レーザ構造
   (3)材料系とレーザ発振波長
   (4)光の閉じ込め
   (5)発振に必要な光学利得
   (6)量子井戸活性層
   (7)半導体レーザの諸特性
2.GaN系材料の基礎
   (1)結晶構造
   (2)格子定数とバンドギャップ
   (3)バンド構造
   (4)物性上の特徴
   (5)ピエゾ電界の効果
   (6)結晶成長の手法
   (7)結晶成長膜に導入される欠陥
   (8)GaN系発光素子の構造
   (9)GaN系発光素子開発の歴史におけるブレークスルー
   (10)GaN基板について
3.(In)GaN層の光学特性
   (1)様々な光学過程
   (2)励起キャリアのダイナミクス
   (3)PLスペクトル
   (4)反射スペクトル
   (5)吸収スペクトル
   (6)PLEスペクトル
   (7)PLの空間分解像
   (8)時間分解PL測定
   (9)InGaN量子井戸の光学評価による欠陥・組成揺らぎ解析
   (10)光励起レーザ発振
   (11)利得スペクトルの測定
4.GaN系レーザにおけるInGaN量子井戸の改善
   (1)非輻射再結合の抑制
   (2)組成揺らぎの制御
   (3)ピエゾ電界による悪影響の低減
   (4)価電子帯エンジニアリング
   (5)報告されているGaN系レーザの劣化機構
5.発振波長の長波化(青紫色→純青色・緑色)に向けて
   (1)長波化の難しさ
   (2)克服すべき課題と対策案
   (3)非極性または半極性基板上レーザにおける注意点
6.まとめ・質疑応答

講師紹介

略歴:東京大学理学部物理学科卒。同大学大学院理学系研究科(物理学専攻)博士課程修了。
        1991-1993年、新技術事業団ERATO榊量子波プロジェクト研究員。
        1993年、NECに入社。同社基礎研究所主任、光・超高周波デバイス研究所主任を経て、
        2001-2003年、光・無線デバイス研究所主任研究員(青色LDチームリーダー)。
        2003年、NECを退社し、財団法人稲盛財団学術部部長、
           科学技術振興機構ERATO上田マクロ量子制御プロジェクト技術参事を経て、
        2006年より金沢工業大学教授。

所属学会・協会:
   応用物理学会、電子情報通信学会、日本物理学会