課題解決、品質向上、技術向上のセミナーならTH企画セミナーセンター

材料学的・力学的に問題を捉え、解決策を導き出すための

異種金属接合技術と接合強度信頼性

異種金属接合技術と異材・接合体の強度信頼性について
  レーザによる異種金属接合や異材接合体の強度評価試験などを例に解説する特別セミナー!!

講師

国立大学法人長岡技術科学大学 機械系 准教授 工学博士 宮下 幸雄先生

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

Googlemapでの表示はこちら

受講料
(消費税等込み)1名:47,250円 同時複数人数申込みの場合 1名:42,000円
テキスト

受講概要

予備知識

   本講演では、特別な専門知識を必要としないように、一般的・基礎的な内容も含んでいますが、材料学や材料
力学に関する基礎的な知識があると、より理解しやすいでしょう。

修得知識

   異種金属を接合する際に、主にその接合界面で生じる問題を、材料学的な観点および力学的な観点から捉え
その解決に向けた方向性を見出せるようになることが目標です。そのために必要な知識、すなわち、材料学的な
点では、接合界面での拡散、力学的には、界面力学や破壊力学が主な講義内容です。

講師の言葉

   輸送機器における軽量化、電気・電子機器における微小化など、異種金属接合は、あらゆる産業分野で要求が
大きく、とくに、接合のための材料や部品を用いない、直接接合は、新しい、高付加価値製品を生み出す可能性を
有しています。しかし、異種金属接合を行うためには、材料学的・力学的な多くの問題を解決する必要があります。
  たとえば、接合界面に生成される反応層の問題や接合部における残留応力の問題などは、接合プロセスおよび
接合体の強度信頼性に大きな影響を与えます。実際に、異種金属接合を実用化するためには、「異種金属同士を
接合するプロセス技術」と「接合体の強度特性の評価」が重要ですが、接合体の強度特性は、接合方法に依存
するため、プロセスと強度を切り離して考えることはできません。
  本講演では、これまでに検討してきたレーザによる異種金属接合や異材接合体の強度評価試験など例に、
異種金属接合技術と異材接合体の強度信頼性について述べます。未知の材料・部品組合せの異種金属接合を
実現するため、材料学的・力学的に問題を捉え解決策を導き出せるようになることを目標とします。

プログラム

1.概要
2. 異種金属接合のプロセス
    2-1. 異種金属接合の方法
    2-2. 異種金属接合の問題点
    2-3. 異種金属接合における界面
    2-3-1. 拡散について
    2-3-2. 界面の力学
3. 異種金属接合のためのアプローチ
    3-1. 材料学的アプローチ
    3-2. 力学的アプローチ
4. 異種金属接合の例 ~レーザによる鋼/アルミニウム合金異種金属接合~
    4-1 接合原理
    4-2 熱伝導解析
    4-3 接合実験
    4-4 接合体の評価
    4-5. 他の材料組合せへの適用例
    4-6 まとめ  
5. 異材接合体の強度信頼性評価
    5-1 破壊の例
    5-2 材料学的な観点
    5-3 力学的な観点
    5-4 強度評価法
6 まとめ

講師紹介

略歴
1995年4月~1998年3月 学術振興会特別研究員(DC1)
1998年3月 長岡技術科学大学大学院博士後期課程材料工学専攻 修了
1998年4月~2006年3月 長岡技術科学大学工学部機械系 助手
2006年4月~2008年3月 長岡工業高等専門学校機械工学科 准教授
2008年4月~       長岡技術科学大学機械系 准教授

研究暦
1998~2000年 チタン合金/異種金属のレーザー接合(新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
  平成10年度ベンチャー企業育成型地域コンソーシアム研究開発(中小企業創造基盤型),研究開発担当者)
2001~2002年 熱伝導解析シミュレーションに基づくレーザーによる異種金属接合手法の開発
(新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)平成12年度即効型産業技術研究助成事業,研究代表者)
2002~2004年 その場観察による接合現象解明と熱伝導解析シミュレーションに基づくマグネシウム合金
  /異種金属レーザ接合法の開発(新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)平成14年度産業技術
研究助成事業,研究代表者)
2004年~2005年 ツインレーザビームによるマグネシウム合金/アルミニウム合金異種金属接合法の開発
(平成16年度にいがた産業創造機構(NICO),にいがた科学技術振興事業・試験研究,研究代表者)
2006年~ 強度信頼性とプロセスを同時に最適化するレーザ異材接合継手の設計
(財団法人ユニオンツール育英奨学会研究助成,研究代表者)

受賞暦
1991年 産業教育振興中央会賞
2001年 日本機械学会 奨励賞(研究)「構造用セラミックスの疲労き裂伝ぱ特性」
2003年 Emerald Literati Club 2003 Award for Excellence,Outstanding Paper,Soldering and
      Surface  MountTechnology,「Fatigue crack growth behavior of lead-containing and
      lead-free solders」
2003年 日本材料学会破壊力学部門Ohoji-Ohtsuka-Okamura Award「構造用および機能性セラミックスと
     その複合材の強度・機能性の評価」
2004年 日本材料学会 優秀講演発表賞「熱応力解析に基づくき裂進展制御によるぜい性材料のレーザ割断」
2004年 日本機械学会 機械材料・材料加工部門優秀講演論文賞「鋼/アルミニウム合金のレーザ接合に
        おける界面制御」
2006年 日本材料学会学術奨励賞 「構造用セラミックスと機能性セラミックスおよびその複合材の疲労強度
     特性ならびに機械的性質と機能性の総合評価」

学会活動等
溶接学会 東部支部新潟地区委員長
日本機械学会 機械材料・材料加工部門運営委員、第5技術委員会幹事、「締結・接合・接着部のCAE用
モデリング及び評価技術の構築」分科会幹事
日本材料学会 破壊力学部門委員会幹事
財団法人新潟県県央地域地場産業振興センター接合技術研究会指導員
日本機械学会、日本材料学会、溶接学会