
短納期化、複雑化したソフトウェア開発の品質向上のための
早いテストと高精度の残存バグ数予測
~21世紀型ソフトウェア開発での品質向上策~
短納期化、複雑化したソフトウェア開発における品質向上策を解説する特別セミナー!!
- 講師
東海大学大学院組込み技術研究科 准教授 工学博士 山浦 恒央先生
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:47,250円 同時複数人数お申込みの場合1名:42,000円
- テキスト
受講概要
必要な予備知識
ソフトウェア開発(分野は不問)の1年以上の経験
受講後の修得知識
1)ソフトウェアの品質制御 2)生産性向上策 3)ソフトウェア・メトリクス 4)プロジェクト管理 5)見積もり技法
講師の言葉
Y2K問題で大混乱した1999年が過ぎ、2000年からWeb系や組込み系、いわゆる「軽少短薄」製品が急激に、 かつ、本格的に世界中へ浸透した。これにより、ソフトウェア開発は極端に納期が短くなり(いわゆる、「デスマーチ・ プロジェクト」の頻発)、バージョンアップの頻度が著しく増えた。 一方、ソフトウェアは社会の根幹的基盤としての役割りや重要性が急増したことから、規模の巨大化、処理の 複雑化を余儀なくされ、同時に高品質を要求されることとなった。ソフトウェアの品質制御、生産性向上への要求は、 かつてないレベルで高まっているが、実際の品質保証プロセスや、生産性向上の方策は、10年前とほとんど 変わっていないのが現状であり、見積もりミスも非常に多い。 本講では、短納期化、巨大化、複雑化した21世紀型ソフトウェア開発における品質制御をメイン・テーマとし、 「品質制御の実際」「日米の品質の考え方」「ソフトウェア開発の真実とウソ」「短納期ソフトウェアの見積もり」 「品質と生産性の計測」「品質制御の真実とウソ」「テスト期間の短縮方法」「残存バグの予測法」の8つの トピックスを取り上げ、品質制御を多角的に取り上げる。
プログラム
1.品質はどこまで上がるか?
(1)品質の統計データ例 (2)テスト項目設計の実際 (3)バグ・データ収集の実際 (4)バグ・データ分析の実際
2.日本式品質制御がアメリカ・インドでうまく行かない理由
(1)日本型 vs アメリカ・インド型の出荷戦略の違い (2)日本型 vs アメリカ・インド型の品質制御の違い (3)開発製品の変化 (4)ソフトウェア開発の特性
3.ソフトウェア開発の真実とウソ
(1)ソフトウェアの品質の真実とウソ (2)ソフトウェアの生産性の真実とウソ
4.短納期ソフトウェア開発の見積もり
(1)見積もり技法の種類 (2)『人月の神話』『デスマーチ』での人月の考察 (3)SLIMによる見積もり (4)ソフトウェア開発関係式:機能量、工数、品質、生産性、開発期間の関係 (5)「最短開発時間」と「最長開発時間」
5.品質を具体的にどう計るか?
(1)ソフトウェア品質の計測の歴史 (2)ソフトウェア・メトリクスの3大論争 (3)ソフトウェア品質計測のトピックス
6.品質制御の真実とウソ
(1)テストとはなにか? (2)現状の品質管理の課題と誤解 (3)課題の解決策
7.21世紀型開発での品質保証の短期化
(1)第1世代テスト・プロセスの概要 (2)第2世代テスト・プロセスの概要 (3)第3世代テスト・プロセスの概要 (4)21世紀型テスト:第4世代テスト・プロセスの提案と応用例
8.残存バグの予測法
(1)テストの特性 (2)残存バグ数予測法 (3)サンプリング法と第4世代テスト・プロセスの融合 (4)サンプリングによるバグ数推定のケース・スタディ
講師紹介
1977年、日立ソフトウェアエンジニアリングに入社、 2006年より東海大学情報理工学部ソフトウェア開発工学科准教授、 2007年より同大学大学院組込み技術研究科准教授、現在に至る。 博士(工学)。大阪大学基礎工学研究科情報数理系後期博士課程単位取得退学。 1984年から1986年、カリフォルニア大学バークレイ校客員研究員。 2001年から2004年、IEEE Software産業諮問委員会委員。 2001年から、法政大学情報科学部非常勤講師(オペレーティング・システム)、 2006年、東京大学大学院情報理工学系研究科非常勤講師(ソフトウェア工学)。 ソフトウエア工学に興味を持ち、ソフトウエア検証技法、ソフトウエア・メトリクス、設計パラダイム、 要求仕様分析などを主な研究テーマとする。
主な著書、訳書は、”Advances in Computers” (Academic Press社、共著)、
「ピープルウエア第2版」「ソフトウェアテスト技法」「実践的プログラムテスト入門」「デスマーチ」
「ソフトウエア開発プロフェッショナル」(以上、日経BP社、共訳)、
「ソフトウエア開発 55の真実と10のウソ」「初めて学ぶソフトウェア・メトリクス」(以上、日経BP社、翻訳)。
情報処理学会、IEEE会員。