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本当の色より鮮やかな記憶色の再現のための

色の基本から好ましい色再現と評価測定まで

色を数値化する色彩工学の基本から感性情報処理までをわかりやすく解説する特別セミナー!!

講師

千葉大学大学院融合科学研究科 教授 理学博士(Dr.rer.nat.) 小林 裕幸先生

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
1名:47,250円 同時複数人数お申込みの場合1名:42,000円
テキスト

受講概要

必要な予備知識

基礎から話しますので予備知識は要りません。

受講後の修得知識

いい色とは何かを考えるようになります。
まわりの色、配色、その見えが気になります。

講師の言葉

   動物としての私たちが生き延びてこられたのは、怖い動物から逃げ、獲物となるものは捕まえるといった
正しい判断をしてきたからです。
  判断を下すための形(何か)、距離(どこにいるのか)といった視覚情報は明暗情報です。では色の役割は
一体何なのでしょうか。色は明るさ情報より、より高度の感性情報を私たちに与えてくれます。季節を感じさせる
自然の色、着ている人の個性を感じさせる服の色、食欲をそそる料理の色どり、絵画の雰囲気を支配する
絵の具の色などなど。私たちは色に接し、その色を記憶します。記憶された色は個人の体験によって
さまざまです。しかし、日常、頻度高く接するものに対しては、統計的にはハッキリとした一つの傾向が出て
きます。これは記憶色と呼ばれ、ほんとの色よりより鮮やかであることが特徴です。記憶色はいろいろな要因に
多きく左右されます。一つのいい例が肌色です。
   本講義は、色を数値化するという色彩工学の基本から、どのような色が好まれるかといった感性情報処理
までを写真を多用しわかりやすく講ずるものです。

プログラム

1. 人間の眼に有効な光
 1.1 明るさに関して
   1.1.1 標準比視感度関数
   1.1.2 放射量、測光量
 1.2 色に関して
   1.2.1 等色実験
   1.2.2 等色関数
2. 表色系
  2.1 RBG表色系
  2.2 XYZ表色系
   2.2.1 xy式度図
   2.2.2 u'v'色度図
   2.2.3 CIELAB色空間
  2.3 補色
  2.4 色順応
3. 測色
4. 色の見え方
  4.1 ユニーク色
  4.2 反対色
5. 色覚のモデル
6. 色再現の原理
  6.1 条件等色(メタメリズム)
  6.2 記録材料に要求される分光感度
  6.3 カラーフィルムの第4の感光層
  6.4 デジタルカメラのエメラルドフィルター 
7. 色と感性
  7.1 色の役割
  7.2 メディア画質
  7.3 等輝度刺激
  7.4 併置混色 
8 .好ましい色再現
  8.1 自然色
  8.2 記憶色
9. 肌色の色再現
  9.1 実際の肌の色
  9.2 肌色の記憶色
10. 記憶色の評価
  10.1 評価法
  10.2 評価結果の解析
11. 好ましい肌色
  11.1 モデルの人種
  11.2 評価者の国の影響
  11.3 年齢の影響
  11.4 季節の影響
  11.5 モデルの性別の影響
  11.6 写真とアニメとの違い
  11.7 背景色の影響(対比効果)
12. 好ましい肌色の適用

講師紹介

1979年    ドイツ・エルランゲン大学 理学博士
1980年より 千葉大学にて画像工学の教育・研究に従事
1995年   現職
現在     大学院融合科学研究科研究科長