
接続部で強度・信頼性上のトラブルの多くが起こっている
電子部品の締結・接合・接着部の信頼性評価と寿命予測
締結・接合・接着部の信頼性評価法を力学・プロセス両面から解説する特別セミナー!!
- 講師
岐阜大学 工学部 機械システム工学科 教授 工学博士 服部 敏雄先生
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:47,250円 同時複数人数お申込みの場合1名:42,000円
- テキスト
受講概要
受講に必要な予備知識
材料力学、電子部品実装等の基礎
受講後の修得知識
1)接着・接合・接続部の力学解析とそれを用いたはく離、き裂の発生・進展評価技術 2)上記解析・評価技術を用いての寿命評価・信頼性設計技術
講師の言葉
ほとんどの機械、製品はその生産性、メインテナンス性などから、多くの接続部(締結・接合・接着)を有して いる。 そしてこれらの機械・製品の強度・信頼性上のトラブルの多くは、この接続部で起こることに注目する必要がある。 古くは鉄道車軸焼きばめ部のフレッティング疲労、航空機リベット締結部の疲労、スペースシャトルの断熱タイル はくり、HⅡロケット用LE7エンジン配管溶接部の破損、最近ではジェットコースター車軸ねじ締結破損、トレーラ ハブの折損など、重要事例も多い。電子部品についても全く同様に、半導体パッケージングのはく離、クラックの 問題、瞬間湯沸かし器はんだ断線など後を絶たない。 この原因はそもそもこれら接続部での力の流れが複雑、かつ接触条件など関連因子が多く、応力解析・ 強度評価が複雑なため、十分な力学的検討が出来なかったこと、さらにこの継手部の、生産技術の介在した ばらつき、表面科学・材料科学的検討、つまりプロセス的取扱いが従来からの経験に頼り過ぎてきたこともあると 思われる。これまで、この力学とプロセスは別々に扱われてきて、これら両面を総合的にまとめての設計技術は 充分でない。 本講習会では、締結・接合・接着部の信頼性評価法を力学、プロセス両者の相互作用も含めて解説し、 この基礎に基づいて信頼性の高い設計技術を構築することを目標とする。是非設計・品質保証・生産技術現場の 技術者のご参加をお願いします。
プログラム
Ⅰ.はじめに
Ⅱ.各種製品における締結・接合・接着部の重要性と事故例
1.構造上の締結・接合・接着部の重要性 2.各種製品における締結・接合・接着部の事故例 a..機械締結部 ねじ…ゆるみ、かしめ、コネクタ…フレッティングコロージョン b..接合部 はんだ…断線 ワイヤボンディング…断線 ダイボンディング…はく離 c.接着部 パッケージ…はく離
Ⅲ.電子部品の接着・接合・接続技術、プロセス
1.はんだ…バンプ、ダイボンディング 2.ワイヤボンディング…超音波ボンディング 3.接着…パッケージング、ダイボンディング 4.コネクタ…接触接続
Ⅳ.接着・接合部の非破壊検査技術と事例
1.電子顕微鏡…破面観察 2.超音波…はく離観察
Ⅴ.電子部品の接着・接合部の信頼性評価・寿命予測技術と事例
1.はんだ…熱サイクル疲労、衝撃 2.パッケージング…リフロー熱負荷、熱サイクル疲労 a. 接着はく離…応力特異場パラメータ b. き裂発生…応力特異場パラメータ c. き裂進展…破壊力学
Ⅵ.接着・接合部の耐久性向上技術と事例
1.熱応力軽減 2.振動応力軽減
Ⅶ.接着・接合部の信頼性評価・強度設計の最新技術
1.分子動力学 2.CAE
Ⅷ.接着・接合部の強度評価技術確立の学協会活動
1.日本機械学会「締結・接合・接着部のCAEモデリング及び強度評価技術の構築分科会」 2.日本材料学会「界面強度評価小委員会」
Ⅸ.演習
1.パッケージングき裂進展解析 2.はんだき裂進展解析
Ⅹ.まとめと質疑応答
講師紹介
1976年3月 東京工業大学大学院理工学研究科機械物理工学専攻博士課程修了 1976年4月 ㈱日立製作所 機械研究所 入社 2003年3月 同上 退社 2003年4月 岐阜大学工学部機械システム工学科教授 着任 現在に至る