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衝撃強度設計や衝撃材料試験のポイントを理解するための

衝撃強度設計と衝撃強度の評価

衝撃強度設計の基本および衝撃強度・変形特性試験などを解説する特別セミナー!!

講師

東北学院大学工学部 教授 工学博士 佐藤 裕久先生

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
1名:47,250円 同時複数人数お申込みの場合1名:42,000円
テキスト

受講概要

必要な予備知識

   ●材料力学の基礎知識
  ●波動方程式(双曲型変微分方程式)に関する基礎知識など.

受講後の修得知識

  1)衝撃問題の取り扱い方が分る.
  2)衝撃材料試験のポイントが分る.
  3)衝撃材料試験機の自作や実施ができる.
  4)衝撃強度設計のポイントが分る.

講師の言葉

■プラスチック,金属,セラミックスなどの部材やこれらで構成されている機械・器具などの衝突・衝撃現象
(いわゆる衝撃問題)の考察には各種材料の衝撃特性と衝撃構成式が不可欠であることを,学んでいただく.

■各種材料の衝撃特性を求めるために衝撃材料試験を実施しなければならない.その際,通常の材料試験と
異なり,衝撃材料試験においては,得られる実験データの意味付けあるいは評価が,一般に,困難であることが
多いので,十二分に注意する必要がある.この実験データを正しく評価するためには,その衝撃材料試験も
やはり一つの衝撃問題であると考えることが肝要である.

■最近,各種衝撃材料試験に対し,推奨試験条件を提示しようという動きが,世界的に見られるようになって来た.
まだ端緒に付いたばかりであるが,ITに裏打ちされたこの推奨条件が出始めると,衝撃材料試験の実施が楽になり,
この条件が一種の標準的試験条件の役割を演ずることになるので,世界各地域の衝撃現象研究者の積極的な
参加が望まれる.その結果,衝撃強度の評価が容易となり,従って,衝撃強度設計も一部,自動化されるようになろう.

■しかし,得られた結果に納得がいくようになるためには,衝撃問題に慣れて頂く事が必要である.衝撃問題を
扱うための基礎事項とその考え方に慣れて頂くことが肝要で,意識して自分の頭で納得のいくまで考えて欲しい.

プログラム

第1章 はじめに
  1.1 衝突・衝撃とはどのような現象なのか
  1.2 衝突・衝撃現象の力学的考察
  1.3 2つの物体の衝突・衝撃現象の持続時間について
  1.4 単純な衝突・衝撃問題の例
      (1)円柱と円柱の対称衝突
      (2)球と球の対称衝突
      (3)硬い床に落下する棒の衝突・衝撃問題
  1,5 第1章のまとめ
第2章 衝撃強度設計の基本的な考え方
  2,1 応力波(弾性波,塑性波とは何か)
  2,2 衝撃応力・変形を求めるために使う基礎式
  2.3 衝撃強度・変形特性と構成式(応力・ひずみ関係)
  2.4 棒の衝突・衝撃現象の基礎式とその解,また解の意味
  2.5 第2章のまとめ
第3章 衝撃強度・変形特性試験法
  3.1 固体の衝撃材料試験の特徴
  3.2 変形速度(あるいは,ひずみ速度)に対応した衝撃材料試験法
      (1)準静的試験(油圧式万能試験)と圧縮試験の外挿法
      (2)落錘衝撃材料試験法
         ・落錘式衝撃試験装置設計の考え方
         ・変位計(または速度計)を使用する方法
         ・変位計(または速度計)を使用しない簡易型試験法
      (3)分割ホプキンソン棒(SHPB)衝撃材料試験
         ・一次元弾性波の適用による応力・ひずみ・ひずみ速度の決定法
         ・試片内の一様な一軸応力状態の確認について
         ・工具・試験片接触面に生ずる摩擦効果とその対策
         ・試験片のひずみ速度制御の考え方とその応用
      (4)平板衝撃試験(超高ひずみ速度材料試験):
         Plate Impact Experiment (PIE)
         ・火薬銃利用のPIEの概要
         ・埋め込み型応力ゲージ(例えば,PVDFゲージ)の出力信号
          *Q2法
          *Q1法
          *Qt法
         ・非定常波センシングシステムによる,粒子速度やひずみの決定法
         ・数種の軽金属や非晶性高分子の応力・ひずみ特性
  3.3 第3章のまとめ
第4章 非晶性高分子や軽金属の衝撃強度(応力)のひずみ速度依存性
  4.1 アクリル(PMMA)やポリカーボネート(PC)などの広域のひずみ速度
      下での,応力・ひずみ特性のひずみ速度依存性について
  4.2 軽金属(A1100やA2024)などの広域のひずみ速度下での,
      応力・ひずみ特性のひずみ速度依存性について
  4.3 非晶性高分子や軽金属の衝撃強度(応力)のひずみ速度依存性に関する
      実験式表示の例
  4.4 第4章のまとめ
第5章 おわりに

講師紹介

略歴:昭和40年3月 東北大学工学部 精密工学科 卒業
       昭和48年3月 東北大学大学院 工学研究科 精密工学専攻 博士課程修了
     昭和45年4月 東北大学助手(工学部)
    昭和51年6月 東北大学講師(工学部)
    昭和54年8月 東北大学助教授(工学部)
    平成元年4月  東北学院大学教授(工学部)

 所属学会:日本塑性加工学会 評議員,人事委員会委員,東北・北海道支部長など.
       ・昭和61年5月20日日本塑性加工学会賞(会田技術奨励賞)受賞
       ・平成19年5月25日日本塑性加工学会賞(論文賞)受賞
      日本材料学会 理事,東北支部長など.
      日本機械学会 東北支部幹事など