課題解決、品質向上、技術向上のセミナーならTH企画セミナーセンター

界面活性剤を最適に利用するための

界面活性剤入門

界面活性剤の基礎から評価技術・利用技術のノウハウを解説する特別セミナー!!

講師

神奈川大学物質生命化学科・化学教室 理学博士 堀内 照夫先生

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

Googlemapでの表示はこちら

受講料
1名:47,250円 同時複数人数お申込みの場合1名:42,000円
テキスト

受講概要

受講対象

界面活性剤による新機能創製を目指している技術者、化粧品、医薬品、口腔、食品、化学品関連分野

予備知識

特になし

修得知識

界面活性剤の基礎知識、界面活性剤の評価技術、界面活性剤並び複合界面活性剤の利用技術ノウハウ

講師の言葉

   界面活性剤は一分子の中に性質の異なる親水基と疎水基の構造要素を兼ね備えた両親媒性化合物である。
界面活性剤はユニークな二つ特徴持つ。界面(または表面)に吸着し、界面(または表面)を改質すること、並びに
水(または有機)溶媒中で、自己組織化し、カプセル能を持っている。これらの特徴は乳化、分散、可溶化、洗浄、
湿潤、起泡、カプセル能等の機能の発現に深く関わり、洗剤をはじめ、化粧品、医薬品、食品、農薬、塗料、土木、
エネルギー(配管抵抗減少剤、燃料)等の広範囲な産業分野で、基盤技術として積極的に使用されている。
界面活性剤を最適に利用するためには、界面活性剤の一般的な性質の理解と、界面活性剤の機能発現に
深く関わる界面活性剤の親水性/疎水性比の制御の手法を理解すること必要である。
   本講義においては、界面活性剤の基礎的な物理化学的性質と界面活性剤の性質並びに、その自己組織化の
性質を利用した応用例を紹介し、理解を深めることをねらいとした。また、実際の現場で、製品の機能向上を
目指すため、界面活性剤の機能発現に関わる親水性/疎水性比の制御の指標値のとらえ方、並びに、具体的な
既存の界面活性剤の有効な組み合わせ方について、実例をもとに詳細に講義する。さらに、界面活性剤の機能を
エンハンスする水溶性高分子と界面活性剤の相互作用についても言及する。
   本セミナーは「界面活性剤入門」であるが、基礎にとどまらず、各分野の第一線で活躍中の研究者、技術者の
方々、また、界面化学を専門としない最前線での技術者にとっても、新たな視点からの“技術コンセプト”の創製
並びに技術開発・製品開発の一助になるべく解説することを目的とした。

プログラム

1.界面活性剤の歴史・並びに汎用界面活性剤開発推移
2.界面活性剤の分類および特徴
        2.1 界面活性剤の分類並びに合成ルート
        2.2 アニオン界面活性剤の化学構造と特徴
        2.3 カチオン界面活性剤の化学構造と特徴
        2.4 非イオン界面活性剤の化学構造と特徴
        2.5 両性界面活性剤の化学構造と特徴
3.界面活性剤水溶液の物理化学的性質
        3.1 界面活性剤水溶液の特徴
        3.2 界面活性剤の溶解挙動
        3.3 クラフト点
            1)クラフト点の測定法
            2)汎用界面活性剤のクラフト点
            3)クラフト点に対する作用因子
            4)混合界面活性剤によるクラフト点の低減化
        3.4 非イオン界面活性剤の曇点
        3.5 臨界ミセル濃度
            1)臨界ミセル濃度の測定法
            2)ミセル形成の熱力学的モデル
            3)臨界ミセル濃度に対する作用因子
            4)ミセルの会合数・サイズ
        3.5応用: 「棒状ミセルによる流体制御(配管抵抗減少剤)」
          DR効果に対する第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤のアルキル鎖長・
          2-ヒドロキシエチル基の置換数の影響
4 界面活性剤濃厚溶液の高次分子集合体(液晶)
        4.1液晶の同定法
        4.2ヘキサゴナル液晶
        4.3ラメラ液晶
        4.4キュービック液晶
        4.5応用:「非イオン性両親媒性化合物によるベシクル形成性(ナノカプセル)とその特徴」
            1)ベシクルとは
            2)ベシクル形成性
            3)ベシクル膜の分子集合状態
5 界面活性剤並びに複合界面活性剤の親水性/疎水性比の制御
        5.1 界面活性剤の構造要因と機能
        5.2 界面活性剤の親水性/疎水性比の制御(HLB方式)
              1)HLB値と主機能
              2)顔料の種類とHLB値
              3)HLB値と乳化粒子径
        5.3複合界面活性剤による親水性/疎水性比の制御
            1)同族系非イオン界面活性剤による親水性/疎水性比の制御法
            2)異種界面活性剤による親水性/疎水性比の制御法
         5.4 有機概念図法による界面活性剤の親水性/疎水性比の評価法
         5.5Daives式によるHLB値の算出法
6.複合界面活性剤による新機能の創製を目指して
          6.1 anion-cation surfactantによる表面張力低下作用
          6.2 混合界面活性剤によるアルカリビルダーの溶解性向上
          6.3 混合界面活性剤によるタンパク変性抑制効果
7 水溶性高分子/界面活性剤相互作用
        7.1トイレタリー分野における水溶性高分子の用途
        7.2水溶性高分子の分類
        7.3水溶性高分子/界面活性剤相互作用
            1)界面活性剤の溶解性向上
            2)水溶性高分子の曇点上昇
            3)表面張力低下作用
            4)可溶化能の向上
            5)乳化能の向上
            6)増粘効果