
品質、信頼性、安全性を確保するための
組込みソフトウェア開発における品質管理のポイント
組み込みソフトウェアの品質、信頼性、安全性を要素技術、開発技術、管理技術のポイント
および品質管理改善の進め方を解説する特別セミナー!!
- 講師
富士ゼロックス株式会社 オフィスプロダクト事業本部
デバイス制御開発部 マネジャー 杉浦 英樹先生
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:47,250円 同時複数人数お申込みの場合1名:42,000円
- テキスト
受講概要
予備知識
ソフトウェア開発の経験があること
修得知識
組込みソフトを開発するときの品質のおさえどころと、信頼性、安全性についての配慮ができる
講師の言葉
日本を代表するデジタル家電や携帯電話、自動車といった製品のほとんどは、マイコンを搭載した組込み システムで構成されます。旧来の単機能型組込みシステムでは、貧弱なMPUと小規模の制御回路を、シンプルな ソフトウェアで制御することで、要求される機能、性能を実現することができました。 ところが、昨今の組込みシステムでは、高度なネットワークへの接続や、ユビキタスコンピューティングの台頭 により、求められる機能は複雑化し、ソフトウェア規模は増大の一途を辿っています。機能要求が複雑化、 ソフトウェア規模が肥大化した結果、組込みシステムを制御するソフトウェアの品質は、信頼性、安全性の面で 問題を頻発する状況に至りました。 本講義では、組込みソフトウェアの品質を管理する開発現場のリーダーを対象に、組込みソフトウェアの品質、 信頼性、安全性を要素技術、開発技術、管理技術というカテゴリーとの関係で定義します。また、これらを管理する ポイントは、受講者が担当するさまざまな開発対象に適応できるように、考え方を中心に解説します。更に、 改善のストーリーとPDCAの説明に加え、再発防止の徹底と、未来の問題の予防方法、信頼性確保、安全性 確保の実際について説明します。
プログラム
1. 組込みソフトの開発要素
1.1. 開発対象の定義 1.1.1. 組込みシステムとは 1.1.2. 組込みソフトとは 1.1.3. 組込みソフトの品質とは 1.1.4. 組込みソフトの品質管理とは 1.1.5. 組込みソフトの信頼性とは 1.1.6. 組込みソフトの安全性とは
2. 技術要素の管理
2.1. 組込みソフト開発を支える技術 2.1.1. ハードウェア特性の把握 2.1.2. 方法論の利用 2.1.3. 実装環境・実装言語 2.1.4. デバッグ技術 2.1.5. シミュレーション技術 2.2. 技術要素と品質の関係 2.2.1. 技術要素の信頼性確保 2.2.2. 技術要素の安全性確保 2.3. 技術要素管理のポイント 2.3.1. 技術成熟度の確認 2.3.2. 前提条件とバックアップ
3. 開発技術の管理
3.1. 開発技術とは 3.1.1. 開発プロセス 3.1.2. 分析技術 3.1.3. 設計技術 3.1.4. 実装技術 3.1.5. テスト技術 3.1.6. 評価技術 3.2. 開発技術運用のコツ 3.2.1. 開発プロセスの遵守 3.2.2. 開発プロセスの改善 3.3. 開発技術と品質の関係 3.3.1. 開発技術による信頼性確保 3.3.2. 開発技術による安全性確保 3.4. 開発技術管理のポイント 3.4.1. 作りこみで押さえる品質 3.4.2. テストで押さえる品質
4. 管理技術の管理
4.1. 管理技術とは 4.1.1. 一般的管理技術 4.1.2. 開発管理技術 4.1.3. プロセスの管理 4.1.4. チームの管理 4.2. 管理技術と品質の関係 4.2.1. 管理技術による信頼性確保 4.2.2. 管理技術による安全性確保 4.3. 管理技術管理のポイント 4.3.1. CMMの利用 4.3.2. 管理のレベルアップ
5. 進め方
5.1. 品質管理改善の進め方 5.1.1. 過去の状況を分析 5.1.2. 現状認識 5.1.3. あるべき状態 5.1.4. ギャップ分析 5.1.5. アクションプラン 5.2. 品質管理のポイント 5.2.1. PDCAの徹底 5.2.2. 過去の問題を繰り返さない 5.2.3. 未来の問題を予測して防止する 5.2.4. 信頼性確保の実際 5.2.5. 安全性確保の実際
講師紹介
1986年富士ゼロックス(株)入社、以来、複写機の組込みソフト開発にかかわる。 組込みソフトのプロジェクト管理、オブジェクト指向開発などの講演、雑誌記事多数。 SESSAME(組込みソフトウェア管理者・技術者育成研究会)会員 近著:『組込みソフトウェア開発基礎講座』翔泳社