
~高分子の力学と実践を学ぶ「深堀のラバーゼミナール」~
幅広い振動絶縁機能により、振動対策において不可欠の素材になっている
ゴムの基礎理論(ゴム弾性論、粘弾性論、振動論)に基く振動防止(防振、免震、制振)対策
ゴムの振動減衰機能および
防振、免震、制振の原理と振動対策法を易しく解説する特別セミナー!
- 講師
ロンドン大学 クイーンメリーカレッジ 客員教授 工学博士(Phd) 深堀 美英先生
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:47,250円 同時複数人数お申込みの場合1名:42,000円
- テキスト
受講概要
予備知識
特に必要なし
修得知識
振動対策の考え方とそれを可能にするゴム材料の本質を理解する
高分子の力学と実践を学ぶ「深堀のラバーゼミナール」]のスケジュール(参加自由)
1)10月19日(木) ゴムの基礎理論(ゴム弾性論、粘弾性論、振動論)に基づく振動防止(防振、免震、制振)対策
2)12月15日(金) ゴムの補強のメカニズムと材料開発
講師の言葉
現在、多くの機械や構造体、また高速化、高精度化の流れにある電子機器は独自の振動問題を抱えている。さらに、振動、騒音公害は都市生活に重大な影響を及ぼしており、振動対策はますます重要な社会的要請を担っている。
一方、高分子物質の持つ粘弾性挙動は大なり小なり、エネルギー消費(吸収)効果を持っており、特にゴム材料はその軟らかさが幅広い振動絶縁機能を与えるために、振動対策に不可欠の素材となっている。
本セミナーでは、受講者はまずゴム材料の持つ振動減衰機能についての基礎理論を学ぶことによって、”ゴムの物理像”を理解するようになる。さらに、防振、免震、制振の原理と振動対策法を習得すると共に、各種振動対策用の材料開発最前線を知ることになる。
受講者には、これらの知識を総合した上で、各自が抱えている振動問題解決を図っていただきたいと願っている。いずれにしろ、”易しく、対話しながら”ということをモットーにして話を進めたい。
【講師紹介】 1)専門 高分子物性、高分子材料、免震 2)所属学会 日本ゴム協会、日本建築学会 3)書籍 (1)著書・・・"設計のための高分子の力学"、技報堂(2000) (2)共著・・・(a)"Fractography of Rubbery Materials", Elsevier Applied Science (1991) (b)"エラストマー系複合材料を知る辞典"、アグネ承風社(1988)
プログラム
1構造体の振動防止の重要性
①振動は不快な揺れと音を発生する ②振動は構造と形状を変化させる ③振動は破壊を促進し、寿命を短くする。
2ゴムの振動防止機能を理解するための基礎理論
(1)ゴム弾性論の基礎 ①なぜゴム飛行機は長く飛べるか ②ゴムのエントロピー弾性とは何か ③ゴムの応力~ひずみ曲線の特徴 (2)高分子粘弾性論の基礎 ①分子鎖の摩擦滑りとエネルギー吸収(制振)のメカニズム ②バネとダッシュポットで表される高分子の力学挙動 ③高分子の粘弾性挙動と時間―温度換算 (3)振動論の基礎 ①固有振動数、固有周期と共振現象の怖さ ②自由振動とは何か ③強制振動とは何か ④振動における運動方程式の意味するもの
3振動防止対策法
(1)防振の考え方 ①振動絶縁の原理 ②防振ゴムの役割 (2)免震の考え方 ①地震波との共振による構造物の破壊 ②免震の原理 ③免震ゴムの構造設計 (3)制振(制震)の考え方 ①制振の原理 ②拘束型制振と非拘束型制振
4振動防止用デバイスとそのゴム材料開発の最前線
(1)防振ゴムの開発 ①防振ゴムのバネ設計 ②動倍率の考え方とエネルギー吸収機能付与 ③防振ゴム材料開発 (2)免震ゴムの開発 ①60年耐久免震ゴム開発 ②高減衰免震ゴム開発 (3)制振材の開発 ①高分子系制振材開発 ②新拘束型制振材開発 ③衝撃吸収ゲル材開発