1. 事故例に学ぶ機械・構造物溶接継手の破壊メカニズム
(1)脆性破壊
(2)応力腐食割れ、クリープ破壊
(3)高サイクル疲労,低サイクル疲労破壊
2.金属疲労破壊のメカニズム
(1)金属疲労のメカニズム
(2)疲労限度のメカニズム
(3)各種因子の影響
(4)圧縮残留応力付与による疲労強度増大法
3.応力集中部の疲労寿命
(1)応力集中の発生メカニズムと切欠き係数
(2)FEMによる集中応力の正確な求め方
(3)低サイクル疲労
(4)ミーゼス応力を用いる場合の問題点
(5)はんだ接続部の熱疲労寿命
4.溶接構造物の疲労寿命
(1)溶接継手止端部に集中する応力
(2)余盛止端角度の影響
(3)溶接による引張り残留応力の発生メカニズム
(4)母材強度の疲労強度への影響とそのメカニズム
5.ボルト締結部の強度と緩み防止法
(1)ボルトの応力集中と疲労強度
(2)外力のうちボルトに流れる力
(3)VDIのボルト締結部強度設計基準
(4)トルク法締結の問題点
(5)ボルト締結部の緩み防止法
6.疲労強度改善溶接構造の実例
7.破壊力学と溶接継手疲労問題への適用例
(1)破壊力学入門
(2)応力拡大係数の値とFEMによる算出法
(3)疲労き裂進展速度と進展下限界値
(4)溶接継手不溶着ルート部の疲労強度
(5)材料欠陥や加工傷を有する部材の疲労強度
8.最新疲労強度設計法
(1)構造強度設計の体系
(2)ASME,ENにおける応力集中部の疲労設計法
(3)IIWにおける溶接継手の疲労強度設計基準
・等級別設計疲労強度線図
・FEMによるホットスポット応力の求め方
(4)IIWにおける溶接継手の後処理による疲労強度改善法
・止端形状改善法とその効果
・ピーニングによる圧縮残留応力付与法とその効果
9.各種形状の応力解析集と材料強度データ集
10.例題、質疑応答(適宜)
講師紹介
略歴
日立製作所にて長年製品開発とトラブル対策に従事。
日本機械学会フェロー。
疲労破壊力学の研究で文部科学大臣賞を受賞。