トヨタが長年培ってきた未然防止活動 DRBFM の本質を、電子系設計(HW・SW・インターフェース)に特化して体系的に解説します。AIAG/VDA FMEA 7ステップに準拠しつつ、Inter-disciplinaryなチーム活動による未経験問題の発見を重視。ケーススタディを通じ、明日から現場で実践できる電子系DRBFMのベストプラクティスを習得できます!!
- 講師
株式会社ワールドテック 技術講師 山田 卓 先生
- 日時
- 2026/4/22(水) 10:00〜16:00
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
(消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
※別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。
- テキスト
- 製本資料(受講料に含む)
受講概要
- 受講形式
WEB受講のみ
※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。
- 受講対象
【対象業種】
• 自動車・自動車部品メーカー
• 電機・電子機器メーカー
• 産業機器・制御機器メーカー
• 半導体・電子部品メーカー
• 組込みシステム開発企業【対象部署】
• 電子回路設計部門(ハードウェア設計者)
• 組込みソフトウェア開発部門(ソフトウェア設計者)
• システム設計・アーキテクチャ設計部門
• 品質保証・信頼性技術部門
• 設計審査・技術管理部門
• プロジェクトマネージャー、開発リーダー【対象レベル】
• 電子システム設計の実務経験を持つ技術者(経験3年以上推奨)
• FMEA/DRBFMの基礎知識がある方、またはこれから本格的に実践したい方
• チームリーダー、設計審査の責任者
• 品質改善活動の推進者【特に推奨する方】
• 設計変更時の未然防止活動を強化したい方
- 予備知識
【必須の知識】
• 電子回路の基礎知識(回路図の読解、基本的な電子部品の理解)
• または、組込みソフトウェア開発の基礎知識(C言語、マイコン、RTOS等)
• 製品開発プロセスの基本的な理解【あると望ましい知識】
• FMEAの基本概念(セミナー内で復習しますが、事前知識があるとより理解が深まります)【不要な予備知識】
• 高度な統計的手法(本セミナーでは扱いません)
- 習得知識
【1. DRBFM/FMEAの実践的スキル】
• AIAG/VDA FMEA 7ステップに準拠したDRBFMの実施方法
• 電子システムに特化した構造分析・機能分析・故障分析の進め方
• 変更点・変化点に着目した効率的な未然防止活動の実践手法【2. ハードウェアとソフトウェアの統合的アプローチ】
• システムレベルでの複合故障の考え方
• ソフトウェアFMEAの有効な適用範囲(システムレベル/モジュールレベル)【3. Inter-disciplinaryなチーム活動の実践力】
• 多様な専門家を巻き込んだ効果的なディスカッションの進め方
• 総智・総力による創発的問題解決(Chemistry)の実現方法【4. トヨタ式未然防止活動の本質理解】
• トヨタの組織文化における「標準の踏襲」と「改善・チャレンジ」の両立
• GD³(Good Design, Good Discussion, Good Design Review)の考え方
• 自工程完結とDRBFMの関係【5. 実践的なケーススタディによる応用力】
• パワーデバイス、電子回路基板のハードウェアDRBFM事例
• 組込みソフトウェア、HW-SWインターフェースのソフトウェアDRBFM事例
• アジャイル開発環境でのTeam FMEA/Team DRBFMの進め方【6. 現場で即実践できる具体的ノウハウ】
• DRBFM出来栄えチェックリストの活用方法
• ワークシートの効果的な記入方法
- 講師の言葉
本セミナーの特徴
• 設計FMEAの進め方の復習(AIAG/VDA FMEAマニュアルに準拠)
• トヨタの組織文化に根差した未然防止活動の本質を理解
• Inter-disciplinary (学際的)なチーム活動による未経験問題の発見と創発的問題解決を体験
• ハードウェア・ソフトウェアの具体的ケーススタディで実践力を向上現代の電子システム開発では、ハードウェアとソフトウェアが密接に統合され、複雑性が飛躍的に増大しています。従来の縦割り的なアプローチでは、HW-SW間のインターフェース問題や相互作用による不具合を見逃し、後工程での大きな手戻りを招く危険があります。
本セミナーでは、トヨタが長年培ってきた未然防止活動DRBFMの本質を、電子系設計に特化して解説します。特に重要なのは、単なる手法の習得ではなく、「Inter-disciplinaryなチーム活動」による創発的問題解決です。異なる専門分野にまたがる複数の専門家が、互いの知見を掛け合わせることで、個人では気づけない未経験問題を発見し、総智・総力で最適な対策を導きます。
また、ソフトウェアFMEAの実務的な使い分けについても解説します。システムレベルではFMEA/DRBFMが有効ですが、詳細レベルでは静的解析やコードレビューなど、粒度に応じた適切な手法を選択することが重要です。ケーススタディを通じて、明日から実践できる電子系未然防止活動のベストプラクティスを習得していただきます。
プログラム
第1部:FMEAの基礎
1. FMEAの復習とAIAG/VDA統合版の理解
• AIAG/VDAのFMEA 7ステップアプローチ
• 電子システム設計/ソフトウェア開発とFMEA
o ハードウェアFMEA
o ソフトウェアFMEAが効果的なのは上位レイヤ(VDA 4の見解)
• FMEA実施例
第2部:DRBFMの基本と核心
2. トヨタの組織文化
• 商品開発プロジェクトにおける価値創造とリスク対処
• トヨタ生産方式(TPS)とリーン・自働化の意味
3. 未然防止活動の必要性とDRBFMの本質 ★核心★
• 自工程完結、GD³ (Good Design, Good Discussion, Good Design Review)とDRBFM
• 2つの業務領域
o 定常的業務:標準の整備・実行 (Good Designの踏襲)
o 新しい価値創造の業務: リスクに対する事前の「備え」の充実 (DRBFMの領域)
• 新規点・変更点への着目と未然防止プロセス
4. Interdisciplinaryなチーム活動の重要性 ★重要★
• Multi-disciplinaryとInterdisciplinaryの違い(足し算→掛け算)
• 総智・総力によるChemistry(相乗効果)
• 多様なバックグランドを持つ専門家による効果的なディスカッション
o 要素・部品の弱点を知る専門家
o 実際の使われ方を知る専門家
• 未経験問題の発見と創発的問題解決
• チーム活動の心構え(設計者を助ける場)
第3部:電子系DRBFMの実践 ★充実★
5. 電子システムにおけるDRBFMの概要
• 電子システム設計における事前の障害防止の重要性
• ハードウェアとソフトウェアの統合的アプローチ
6. アジャイル開発とFMEA/DRBFMの統合
• Team FMEA/Team DRBFMとインクリメンタル(段階的)なレビュー
7. DRBFMの7ステップ実装
• Step 1: 計画・準備 (5T [Intent, Timing, Team, Task, Tool]、学際的チーム[Interdisciplinary team]編成)
• Step 2: 構造分析
• Step 3: 機能分析
• Step 4: 故障分析(変更点と心配点、未経験問題の発見)
• Step 5: リスク分析
• Step 6: 最適化(総智・総力による推奨処置)
• Step 7: 結果の文書化
第4部:ケーススタディ
8. ハードウェア設計DRBFMケーススタディ
• パワーデバイスの熱サイクル疲労問題(EV用インバータ)
• 電子回路基板の信頼性問題(新規材料・新構造)
9. ソフトウェア設計におけるDRBFM/未然防止ケーススタディ
• システムレベルFMEA/DRBFM事例
o 組込みソフトウェアの制御ロジック変更(Functional FMEA)
o ハードウェア-ソフトウェアインターフェイスの変更(Interface FMEA)
• モジュール/詳細レベルの未然防止事例
o 静的解析(SAST)による潜在的欠陥の検出
o コードレビューとペアプログラミング
o 単体テストと境界値テスト
第5部:成功の勘所とまとめ
10. DRBFMを成功させるための勘所
• 出来栄えチェックリスト
• 英知を集め協力して問題解決に導くチーム活動の実践
11. まとめ
• トヨタの組織文化における標準作業と改善・チャレンジの両立
• Interdisciplinaryな活動による未経験問題への対処
• 粒度に応じた適切な未然防止手法の選択
• 電子系設計における未然防止活動のベストプラクティス
12. Q&A
略歴
㈱デンソーにて、車載用電子機器の設計・設計プロセス管理などに従事した後、大手企業 設計部門にて技術支援・新製品開発プロジェクトマネジメントを経て現在に至る。
執筆に「機械設計」誌特集「品質問題を未然防止するDRBFMによる設計品質向上入門」を共著(2013年 日刊工業新聞社)
