設計段階での疲労強度は、製品寿命・安全性・コスト・事故リスクを大きく左右します。S-N曲線・応力集中・平均応力補正など疲労強度設計の基礎に加え、破壊力学・き裂進展評価・損傷許容設計の考え方まで体系的に整理します。高強度材・CFRP・輸送機器設計で必須となる「欠陥を前提とした設計思想」を、実務に落とし込む判断基準として習得できる特別セミナー!!
- 講師
名城大学 理工学部 機械工学科 教授 松原 剛 先生
企業で30年間,各種輸送機器(旅客機,ヘリコプター,新幹線,モーターサイクル等)の開発および強度設計方法に従事
- 日時
- 2026/2/13(金) 10:00〜16:00
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
- (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
- テキスト
- PDF資料(受講料に含む)
受講概要
- 受講形式
WEB受講のみ
※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。
※Live配信のみ(録画視聴はありません)
- 受講対象
・航空機、車両、船舶、機械、各種プラント等の設計、開発、生産、品証等に関わる方
・疲労強度評価、破壊力学を用いた強度評価、損傷許容評価を実務に役立てたい方
- 予備知識
・材料力学の基礎知識(応力、ひずみ)
・疲労強度の基礎知識(S-N曲線、疲労限度)
- 習得知識
1)疲労限度設計基礎と応用
2)疲労寿命設計基礎と応用
3)損傷許容設計基礎と応用 など
- 講師の言葉
産業機械は長期間にわたり繰り返し荷重を受けるため、疲労強度設計を軽視すると突発的な破壊や重大事故につながります。設計段階で疲労強度を考慮することは、安全性・信頼性・コスト削減の観点から不可欠であり、現代の産業機械設計の基盤です。鉄道車両、航空機、船舶などの輸送機器やエネルギー機械の設計・開発においても、性能だけでなく安全性の確保が重要です。
近年は高応力・高頻度の使用が増え、微細な傷や欠陥に敏感な高強度鋼やCFRPが採用されています。鋳物の巣なども生産技術の進歩で小さく制御できるようになり、運用条件の見直しが可能となっています。こうした背景から、傷や欠陥の存在を前提とした損傷許容設計の重要性が高まっています。
本セミナーでは、疲労強度設計の考え方や影響因子、破壊力学と疲労き裂進展特性を学び、損傷許容設計に不可欠な破壊力学パラメータを整理します。さらに、傷や欠陥は許容しつつも疲労き裂の進展は許容しない設計思想を理解し、若手技術者が基礎から応用までを体系的に習得し、設計作業や将来の研究開発にも自信を持って取り組める力を養います。
プログラム
1.疲労強度設計の基礎
1.1 機械的性質と疲労強度
1.1.1 引張強さと疲労限度
1.1.2 硬さと疲労限度
1.2 応力集中の影響
1.2.1 切欠係数 β
1.2.2 切欠材の分岐点
1.2.3 切欠係数 βの推定式
1.3 平均応力の影響
1.3.1 基本的視点
1.3.2 平均応力評価式
1.3.3 耐久限度線図
1.4 組合せ応力
1.4.1 疲労強度の傾向
1.4.2 疲労強度評価式
2.破壊力学の基礎
2.1 破壊力学の基礎
2.2 疲労き裂進展特性
2.3 疲労き裂進展に影響する因子
2.4 疲労き裂進展寿命推定
2.5 き裂進展の下限界
2.6 微小疲労き裂進展特性
3.損傷許容設計
3.1 √area法
3.2 KT線図
3.3 設計演習
まとめ
まとめ
Q&A
質疑・応答
略歴
輸送機器メーカーにて30年間にわたり、各種輸送機器の開発と強度設計手法の研究・実務に従事。
金属疲労強度設計や損傷許容設計、さらには複合材部品の成形・強度設計など、多岐にわたる分野での技術開発を担当。
機械学会,材料学会,複合材料学会,自動車技術会に所属。
関連セミナー
12/05(金)
終了済みオープンセミナー
残留応力の基礎と測定・評価の要点および利用技術~切断法、穿孔法、DHD法、Contour法、X線応力計測法…etc.~【会場/WEB選択可】WEB受講の場合のみ:ライブ配信/アーカイブ配信(7日間、何度でも視聴可)
12/08(月)
オープンセミナー
ねじ締結部の信頼性向上技術 ~ゆるみ以外も含めて~【会場/WEB選択可】※Live配信のみ(録画視聴はありません)
12/18(木)
オープンセミナー
金属の接合技術と異種金属接合への応用【会場/WEB選択可】WEB受講の場合のみ,ライブ配信/アーカイブ配信(7日間、何度でも視聴可)
01/13(火)
オープンセミナー
応力集中部、溶接継手、ボルト締結部における破損・ゆるみメカニズムとCAE寿命設計法、強度増大法および強度設計基準【WEB受講(Zoomセミナー)】ライブ配信/アーカイブ配信(7日間、何度でも視聴可)
01/19(月)
オープンセミナー
