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熱設計の“失敗”はこうして起きる

放熱デバイス特性熱設計実践技術
〜放熱デバイスの選定と放熱設計への応用〜

【WEB受講(Zoomセミナー)ライブ配信/アーカイブ配信(7日間、何度でも視聴可)

オープンセミナー WEB受講

エレクトロニクス化学機械

放熱設計の成功は「デバイスの選び方」で決まる。

ヒートシンク・ファン・TIM・ヒートパイプ・ベーパーチャンバー・ペルチェ素子…その特性と使いこなしを、機構・熱設計の第一人者が徹底解説。熱設計の基礎から温度測定の勘所、製品での実装例まで、EV・スマホ・データセンター時代の“熱課題”に今こそ向き合う。放熱をマスターするための最短ルート、1日集中講座!!

講師

株式会社ザズーデザイン 代表取締役 柴田 博一 先生

工学博士

講師紹介

日時
2025/8/19(火) 10:00〜16:00
会場
※本セミナーはWEB受講のみとなります。
受講料
(消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
PDF資料(受講料に含む)

受講概要

受講形式

WEB受講のみ

 ※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。

受講対象

電気、電子、通信機器、車両メーカー等で今後放熱設計に携わる予定の技術者の方
材料メーカーで現在もしくは今後放熱デバイスの開発、販売に携わる方

予備知識

特に必要ありません

習得知識

1)今後熱設計を始めるにあたり最低限知っておくべき実務知識
2)各種放熱デバイスの特性を深く理解した選定方法
3)正確な温度測定を行う上での注意点
4)各種放熱デバイスの製品における実際の使用例

講師の言葉

 今後熱設計に取り組まれる技術者、もしくは放熱デバイスを開発予定の材料技術者を対象として、1) 熱設計の現状、2) 熱移動に関する基礎知識の確認、3) 各種放熱デバイスの特性と使い方、4) 温度測定、そして最後に実際の製品における放熱デバイスの使用方法を具体例を挙げて解説する予定である。本セミナー受講後は、初学者でもシミュレーションを別とすれば、すぐに放熱設計を開始するための最低限の基礎知識を習得できることを目指す。

 特に放熱デバイスについてはその特性を深く理解してもらうため、ヒートシンク、TIM (Thermal Interface Material)、ヒートパイプ・ベーパーチャンバについては、しっかりと時間を割いて詳しく述べたい。実際の製品における放熱デバイスの使用例では、スマートフォン、ノートPC、グラフィックボード、データセンター、車載用バッテリー等を取り上げ、分解写真や特許などの資料を用いて、放熱デバイスの使用方法における勘所や背景を分かりやすく解説する予定である。

プログラム

1. 放熱設計の現状と課題

1.1 大気放熱から基板放熱へ
1.2 対流主体から熱伝導主体へ
1.3 新たな冷却方式の登場
(空冷、液冷、液侵)
1.4 冷却対象の変化(EVバッテリーやデータセンター等)

2.放熱設計の基礎

2.1 熱移動の3要素
2.2 熱伝導(個体間の熱移動)
2.3 熱伝達
(個体と流体の間の熱移動)
2.4 輻射
(電磁波による大気への熱移動)
2.5 熱抵抗

3.空冷方式の主役、        ヒートシンクと軸流ファン

3.1 ヒートシンクの熱抵抗
3.2 各種フィンパラメーター
3.3 最適なフィン厚みと
フィン枚数
3.4 強制対流
3.5 ファンの種類
3.6 ファンの風量と風圧

4.熱拡散・熱移動の主役、     グラファイトシートとTIM

4.1 グラファイトシートの製造方法
4.2 グラファイトシートの特性
4.3 製品における
グラファイトシートの使われ方
4.4 入手可能なTIMとその特徴
4.5 TIMの役割
4.6 TIMにおけるフィラーの役割
4.7 フィラーに適した材料
4.8 バインダー樹脂
4.9 TIMの熱的特性
4.10 TIMの機械的特性
4.11 IMの高性能化

5.気液二相流体によるヒートパイプとベーパーチャンバ

5.1 サーモサイフォンとは
5.2 ヒートパイプの動作原理
5.3 ウィックの構造
5.4 ヒートパイプの諸特性
5.5 ベーパーチャンバーの
動作原理
5.6 極薄ベーパーチャンバー
5.7 ヒートパイプと
ベーパーチャンバーの特徴を比較
5.8 ループヒートパイプ
5.9 実際の製品における使用例

6.熱電効果による冷却素子

6.1 熱電効果とは
6.2 ペルチェモジュールの構成
6.3 ペルチェ素子の熱収支
6.4 ペルチェ素子の特性

7.熱設計に必要となる温度測定方法

7.1 ゼーベック効果
7.2 熱電対の種類と使い分け
7.3 熱電対の温度測定
7.4 サーモグラフィによる温度測定
7.5 センサーのピクセルサイズ

8.質疑応答

略歴

 東京都立日比谷高等学校卒業後、早稲田大学理工学部へ進学。大学院理工学研究科修士課程修了後、ソニー株式会社入社。

オーディオカセットテープの自動組み立て機やオフセット印刷機の開発に従事した後、社内選抜により米国MIT客員研究員として有限要素法を研究。帰国後は数値解析チームに参画し、流体構造連成解析や輻射熱解析を担当。1997年、会社派遣にて米国スタンフォード大学大学院にてDFXの研究に従事し、2002年に博士号取得。帰国後はLEDバックライト開発チームで機構・放熱設計を担当し、同バックライトを使用した世界初のテレビ量産化に成功。その後2機種の商品化を成し遂げた後、2009年にソニー退職。

 同年、韓国サムスン電子入社。ディスプレイ研究所にて急速に普及し始めていたサイドエッジ型LEDテレビの放熱設計を担当。並行してフリップチップ実装LED光源をバックライトに導入し、2014年に退職。同年、華為技術日本横浜研究所入社、2016年より同リーンクーリングラボのディレクターとして、基地局向けTEC、PC向け冷却ファンやスマートフォン向け放熱デバイスの量産導入を主導し、2019年に退職。同年、株式会社ザズーデザインを設立して放熱技術のコンサルティングを開始、現在に至る。