
バイオ医薬品・抗体医薬の“製造現場の悩み”を一気に解決!
品質リスクを制御し、GMP・QMSを自在に使いこなすための実践ノウハウについて、製造工程のトラブル予防からICH最新ガイドラインの応用まで、現場で活かせる知識を1日で習得できます。CMC設計・製造委託・QMS構築・変更管理・CTD記載までカバーし、実務に直結する学びが得られます!!
- 講師
合同会社鈴木聡薬業事務所 代表 鈴木 聡 先生
複数企業で代表者、総括製造販売責任者を務め、ファブレス経営や外資スタートアップの立ち上げも担う。
- 日時
- 2025/9/1(月) 10:00〜16:00
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
- (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
- テキスト
- PDF資料(受講料に含む)
受講概要
- 受講形式
WEB受講のみ
※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。
- 受講対象
・製薬企業(バイオ医薬、抗体医薬、再生医療等製品、核酸医薬など)
・所属部署:品質保証部門、薬事部門、製造部門、CMC担当、開発部門
・レベル:実務担当者から管理職層まで、GMPおよび薬事対応に関心のあるすべての方
- 予備知識
・医薬品開発およびGMPに関する基本的な用語と制度の理解があることが望ましい
・初学者も理解できる構成とするが、実務経験があるとより実践的な理解が深まる
- 習得知識
1)バイオ・抗体医薬品に特有の品質リスクとその制御の基本
2)製造工程(上流・下流・製剤)における品質設計とトラブル予防策
3)抗体薬物複合体(ADC)等のモダリティ別品質管理の実践
4)GMP/GCTP/QMSの制度的違いと実務的な使い分け
5)承認申請(CTD)や変更管理(ICH Q12)の具体的なポイント
6)委託製造におけるQTA、監査、査察対応の実務ノウハウ
7)ICH最新ガイドライン(Q5A、Q14など)と品質戦略への応用
- 講師の言葉
バイオ医薬品や抗体医薬品は、製造プロセスや品質特性が極めて複雑であり、従来の低分子医薬品とは異なる視点での品質管理と薬事対応が求められます。
本講座では、こうしたモダリティの進化に伴い生じるリスクや課題を体系的に整理し、特に現場で直面しやすいトラブル事例やその予防策、査察対応の実際までを解説します。また、抗体薬物複合体(ADC)や再生医療等製品、mRNA製剤など、先端モダリティにも言及し、ICHガイドラインや国内外GMP制度との整合を踏まえた品質保証の実践力を養います。
講義では、CMC設計、製造委託、QMS構築、変更管理、CTD記載の要点までカバーし、実務に直結する知識を提供いたします。品質部門、薬事、製造、開発のあらゆる実務者にとって、即戦力となる内容を目指しています。
プログラム
第1章 バイオ・抗体医薬品の基礎とモダリティの進化
1-1. バイオ医薬品とは何か ― 抗体・再生医療・mRNA等の多様化
1-2. モダリティごとの製品特性と品質管理上の留意点
1-3. 抗体薬物複合体(ADC)に特有の構造と品質評価のポイント
1-4. バイオ医薬品に特有の不均一性と変動性
第2章 製造プロセスと品質設計の基本
2-1. バイオ医薬品製造工程の全体像(上流・下流・製剤)
2-2. セルバンク(MCB/WCB)と同一性管理の実務
2-3. 原材料管理:生物由来原料、添加剤のトレーサビリティとリスク
第3章 品質リスクとトラブルを防ぐ工程設計と管理
3-1. タンパク質精製におけるトラブル事例と管理ポイント
3-2. 翻訳後修飾(糖鎖・切断)と特性解析上の課題
3-3. CPP/CQAの設定とQbDによる品質設計
3-4. ADCにおける薬物結合比率(DAR)と製造均一性の管理
第4章 GMP・GCTP・QMSの実践的使い分けと留意点
4-1. GMP・GCTP・QMSの制度比較と適用判断
4-2. 治験薬GMPと商用GMPの相違点と移行時の留意点
4-3. データインテグリティ(ALCOA+)違反と是正例
第5章 バリデーションと規格設定の勘所
5-1. プロセスバリデーション(PV)の構造と典型的な誤解
5-2. 試験法バリデーションとスペック設定の実務
5-3. 安定性試験・保存条件設定で起こるトラブルと対応
第6章 無菌性・ウイルス安全性の担保と異物対策
6-1. 無菌製剤と環境モニタリング ― 微生物混入リスクの管理
6-2. ウイルス除去・マイコプラズマ否定試験の実務と落とし穴
6-3. 異物混入と回収対応事例
第7章 承認申請と承認後の品質保証対応
7-1. CTD Module 3のCMC記載 ― 見落としやすいポイント
7-2. ICH Q12に基づく変更管理と実務例
7-3. 承認後変更と当局相談の進め方
第8章 委託製造・外部連携時のトラブル予防
8-1. CMO/CDMO選定時の品質保証体制チェックリスト
8-2. QTA(品質技術協定)の失敗事例と改善例
8-3. Desk Audit/On-site監査の実施ポイント
第9章 国際規制・最新動向と社内教育への反映
9-1. 海外規制(EU Annex 1、US CFR)とPMDAの整合性
9-2. 最新ガイドライン(ICH Q5A, Q14等)の解釈と対応
9-3. シングルユースや連続生産など新技術とGMPリスク
9-4. 品質文化の醸成と教育制度の構築法
第10章 ケーススタディと現場での実践
10-1. 実際の査察対応(PMDA/FDA/EMA)と是正指導事例
10-2. トラブル事例とその背景 ― 製造・試験・保管・出荷での事故
10-3. 品質保証部門と製造現場の連携強化策
10-4. 新興企業における品質体制の立ち上げと段階的強化法
第11章 バイオシミラーの品質評価と規制対応
11-1. バイオシミラーとオリジネーターの構造・機能の比較評価
11-2. 品質評価における同等性・同質性の判断基準
11-3. バイオシミラー開発におけるCMC戦略の構築
11-4. 各国の規制要件と承認申請の留意点(日本・EU・US)
11-5. バイオシミラーに特有の査察指摘事項と対応事例
第12章 最新トピックと将来を見据えた品質戦略
12-1. 連続生産(Continuous Manufacturing)の導入と品質管理
12-2. PAT(プロセス分析技術)とリアルタイム放出試験(RTRT)の活用
12-3. デジタル化・自動化とGMP(データインテグリティ2.0)
12-4. バイオ原薬の持続可能性(サステナビリティ)と環境リスク評価
12-5. グローバルサプライチェーンにおける品質確保と緊急対応計画
第13章 質疑応答
略歴
職歴
製薬業界において約30年にわたり、抗体医薬・バイオ後続品・希少疾患薬・再生医療等製品の創薬・開発・薬事・信頼性保証を幅広く経験。
複数企業で代表者、総括製造販売責任者を務め、ファブレス経営や外資スタートアップの立ち上げも担う。
• 持田製薬:抗体診断薬、臨床開発、薬事、経営企画(新規事業)
• YLバイオロジクス:バイオ後続品の開発薬事責任者
• オーファンパシフィック:希少疾患薬の信頼性保証責任者
• サンバイオ:MSC再生医療等製品の薬事・品質統括
• IPSEN(仏本社):設立時日本法人代表、希少疾患薬事業統括
• 海和製薬(中):中国バイオ産業と抗がん剤対応
• レグセル(阪大発):がん免疫細胞治療ベンチャー支援
• Global Regulatory Partners(米):外資企業の日本薬事参入支援
• 現職(鈴木聡薬業事務所):大学発ベンチャーの創業・薬事伴走、外国CRO/CMOとの連携支援
社外活動
• 一般社団法人日本薬業支援家協会 代表理事
• 国際幹細胞臨床研究会(iscra) 理事
• 所属団体:再生医療学会、FIRM、核酸医薬学会、JBA、日本CFO協会 ほか
学習歴
• 東京理科大学 薬学部・大学院(生化学専攻)
• 東京医科歯科大学 博士課程(生命情報学)
• 東京大学 薬学部 研究員(ITヘルスケア領域)
• Anglia Ruskin University(MBA取得)