製剤の研究開発・知財担当者のための“製剤特許”戦略
~製剤特許戦略に必要な特許知識の習得と実践~
製剤特許知識、製剤特許戦略、製剤特許事例などを解説する特別セミナー!!
- 講師
日本製薬工業協会 知的財産部長 弁理士 長井 省三先生
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:47,250円 同時複数人数お申込みの場合1名:42,000円
- テキスト
受講概要
予備知識
特になし
修得知識
1)製剤の特許戦略の知識 2)製剤特許に必要な特許知識 3)製剤特許係争事例
講師の言葉
製剤は、化合物(物質)の如く化学構造式で明確にその内容を表現できないことが多く、 抽象的な概念・
用語で表現される。しかも、使用する添加成分及び処理手段も公知のも のであることが多く、ここに製剤特許の
難しさがある。
しかし、別の言い方をすれば、担当者の力量が最も発揮されるとも云えるのである。そして、製剤特許の対象
となる処方としては、製品予定の処方 (処方変更への対応、 後発者を防止するための処方等)がある。
製剤の特許出願に際しては、その範囲の拡大化を常に念頭におき対処すべきである。例えば、有効成分の
範囲、使用する添加成分、使用する処理主手段等につき、何処まで広範囲とすることが可能か発明者と密接に
協議し、最大化を図るべきである。逆に他社も自社と同様の特許戦略を採用し、特許出願し特許化しているので、
他社特許を侵害するリスクも常に念頭において対処する必要がある。
従って、他者特許の調査・分析し、侵害性の判断は、製剤特許の場合にも重要である。
プログラム
第1部 序
1.創薬の時代・知的財産の時代 2.特許知識は技術者の必須のスキル 1)業務と特許との関係 2)必須のスキル 3)研究と発明の関係 4)必要な特許知識 5)発明の伝達と明細書への文章化
第2部 製剤特許に必要な特許知識の習得と実践
1.製剤特許の取得
1)製剤特許の取得の基本となる明細書の作成に必要な知識
①実施例 ②発明内容の説明 ③発明の効果 ④発明の権利範囲
2)製剤明細書の作成
①発明の把握 ②権利化される範囲の認定
3)製剤明細書作成のポイントと留意点
①汎用製剤技術の調査と対応 ②製剤発明の的確な把握 ③製剤特許の特許性 ④製剤明細書のチェック
4)拒絶対応
①新規性対応 ②新規性解釈事例 ③進歩性対応 ④面接の活用
5)その他
①変形剤クレームの現状と今後 ②パラメーター特許
2.製剤特許戦略
1)特許戦略の基本と実践の考え方
2)医薬品の特許戦略
①戦略的環境の3大要因 ②実践のポイント ③2面性
3)製剤特許戦略
①製品延命化 ②広く強い特許の取得
4)侵害性の判断と報告
①侵害性判断の意義 ②一般的な解釈 ③実務的な解釈 ④真の技術範囲の把握
⑤実務的対応の考え方 ⑥侵害性報告書の作成
5)その他
①慣用製剤技術対応事例、②慣用製剤技術対応の考え方
③製剤ノウハウ対応の考え方と対応事例 ④外注対応の考え方と対応事例
3.特許教育
1)特許教育の重要性
2)特許知識のスキル化
3)特許教育のポント
4)企業の研修例
第3部 事例紹介
1.製剤特許係争事例
①徐法性ジクロフェナック製剤 ②クロタミトンン配合剤 ③プロピオン酸ベクロメタゾンエアゾル製剤
④透析用灌流用剤 ⑤シクロスポリン製剤 ⑥アシクロビル製剤 ⑦メトロニダゾール外用剤 ⑧塩酸ブプロピオン徐放製剤 ⑨ブラニュート顆粒剤
2.創薬製剤ビジネス事例
①リュープリン、②塩酸ジルチアゼム、③ホルモテロール、
④タクロスリム、⑤ビオグリタゾン、 ⑥アンドロネート ⑦アダラート
講師紹介
1968年 同 薬学部薬学科(生薬学講座;三橋先生)卒業
山之内製薬(株) 入社 中央研究所調査部研究員
(外国より導入した医薬品の製造法を調査・分析し、別途製造法を提案、特許化、製品化することに従事)
1976年 物質特許制度導入に伴い、創薬にかかわる特許業務(主に、国内外の特許出願、権利化)に従事
1976年 特許部
1982年 弁理士登録
2004年11月 山之内製薬 特許部 部長 定年
入社以来37年間一貫して医薬品の特許業務に従事し、特許情報を活用し
た研究・特許戦略の立案・推進に参画し、特に新薬の研究開発に関連する
特許業務を担当 その間、国内外での医薬品・バイオ等の特許出願、権利
化、特許係争(交渉、裁判)、ライセンス交渉を多数経験
2004年12月~2005年3月 山之内製薬特許部 顧問
2005年4月~ 日本製薬工業協会 知的財産部長
(知的財産委員会・貿易委員会担当)
・東京医科歯科大学 客員教授
・東京大学 新領域創成科学研究科 客員連携研究員
・東京理科大学 専門職大学院知的財産戦略 特別講師
・日本弁理士会 知的財産政策推進本部委員
