品質試験における生データの取扱いとQC/QA実施の重要ポイントについて、実際の問題事例を交えて解説します。申請資料の信頼性確保の考え方を基礎に、試験記録の管理・再測定や不採用データへの対応・SOP整備など実務上の留意点を整理します。さらに、FDA Warning LetterやForm483の事例を踏まえ、データインテグリティの基本要件や監査証跡、メタデータ管理などについても解説し、品質管理・品質保証担当者が現場で直面する課題への対応力を高めます!
- 講師
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元(株)東レリサーチセンター 医薬信頼性保証室長 川口 謙 先生
- 日時
- 2026/5/29(金) 13:00〜16:30
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
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(消費税率10%込)1名:38,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:33,000円
※別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。
- テキスト
- 製本資料(受講料に含む)
受講概要
- 受講形式
WEB受講のみ
※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。
- 受講対象
医薬品メーカー,化学メーカー,食品メーカー,農薬・化粧品メーカーなど,及び公的機関。
分析部署,品質管理部署,品質保証部署,レベルは問わない。
- 予備知識
分析経験や医薬品試験の経験、あるいは品質管理・品質保証の経験が多少あれば十分で、
予備知識不要。初心者歓迎。
- 習得知識
1)QC実施のポイント
2)生データの取扱い
3)データ信頼性確保の方法
4)信頼性基準に関する知識
5)問題事例の知識
6)データインテグリティに関する基礎知識 など
- 講師の言葉
「信頼性の基準」適用試験について【入門編】として、問題事例などを紹介しながら、信頼性基準適用の考え方を分かりやすく解説する。医薬品申請のための試験では、生データの取扱いと、それに基づく試験報告書作成、さらには、再分析に付随する不採用データや逸脱への対応と品質システムのあり方が信頼性確保の基本になる。これらは「信頼性の基準」以外にも通用する基本である。
本セミナーでは定量試験から定性試験、さらには構造決定試験におけるQC/QA実施のチェックポイントを踏まえて、試験担当者がミスしやすい事例やQC/QAで見落としやすい事例を交えて紹介する。
さらに、データインテグリティでは、その背景や基本要件を解説し、FDAの Warning LetterやForm483の例などを紹介する。データインテグリティで要求されていることも、「信頼性の基準」と同様な考え方でかなり理解できることが分かるであろう。また、最後にQuality Cultureにも言及する。
プログラム
1.申請資料の信頼性の基準と信頼性確保
1.1 信頼性確保の基本
1.2 生データに関する信頼性確保の課題と3要件
1.3 「申請資料の信頼性の基準」が制定された経緯
1.4 品質システムと課題
2.生データ及び記録の取扱いと問題事例の紹介
2.1 生データとは
2.2 データ区分の明確化
2.3 データと記録
2.4 訂正などの方法
2.5 データの確認と承認
2.6 生データの保存
2.7 初心者が犯しやすいミス
2.8 ワークシートの設計
2.9 試験記録の取扱い
3.「信頼性の基準」適用試験の手順と品質を向上させるための施策
3.1 SOPの整備と機器の保守管理
3.2 記録の徹底
3.3 セルフチェックと第3者チェック
3.4 予期せぬ出来事への対応、再測定と不採用データ
3.5 教育訓練と資格認定
4.電磁的データ及びCSV(ごく簡単に)
4.1 電磁的データでまず用意すべき文書
4.2 Part11及びER/ESとCSVの関係
4.3 GAMP5
4.4 CSV実施の手順の概略
4.5 CSVからCSAへ
5.データインテグリティ
5.1 データインテグリティとは
5.2 データの完全性とは
5.3 なぜ今、データインテグリティか?
5.4 改正GMP省令とPIC/S
5.5 ALCORとは(データインテグリティの要件)
5.6 ALCOA+ 及び ALCOA++
5.7 メタデータ
5.8 監査証跡(Audit Trail)
5.9 データインテグリティの発端事件
5.10 FDAの Warning Letterの例
5.11 FDA Form483の例
5.12 データインテグリティのまとめ
5.13 データインテグリティで対応の悩む機器
6.QC/QA実施のポイントと、見過ごされやすい問題事例の紹介
6.1 QC実施のポイント
6.1.1 どこでミスしやすいか
6.1.2 根拠資料がない!
6.1.3 生データにおける指摘
6.1.4 再測定、不採用データ
6.1.5 機器管理における指摘
6.1.6 試料管理における指摘
6.1.7 その他の指摘
6.2 定量試験、定性試験の共通事項
6.3 定量試験での留意点
6.4 構造決定試験での留意点
6.5 問題事例のまとめ:信頼性の基準の3原則による分類
6.6 現場担当者の悩みへの回答
6.7 QCとQAの違いについて、あるべき姿
7. Quality Culture
7.1 ブラインドコンプライアンス
7.2 Quality Cultureとは
7.3 Beyond Compliance
質疑・応答
略歴
東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻修士課程修了後、(株)東レリサーチセンターにて28年間、核磁気共鳴(NMR)及び円偏光二色性(CD)によるタンパク質、ペプチド、糖鎖、医薬品の構造解析業務に従事。その間、オックスフォード大学に海外留学。
その後、12年間、品質管理、品質保証に従事。構造解析研究室長、医薬信頼性保証室長を歴任。
2022年4月 (株)東レリサーチセンター 退職。
現在、セミナー講師や執筆活動のほか、医薬品メーカーなどで品質管理・品質保証及び統計解析のアドバイザーを務める。
主な著作
「構造決定および物性の測定・解析と規格試験法設定(共著)」(2001年 技術情報協会)
「分析法バリデーション(共著)」(2003年 情報機構)
「広がるNMRの世界 -40人の研究者からの熱いメッセージ-(共著)」 朝倉哲郎編著(2011年 コロナ社)
「非GLP試験での効率的な信頼性基準適用と品質過剰の見直し(共著)」(2017年 サイエンス&テクノロジー)
「非GLP試験での効率的な信頼性基準適用と品質過剰の見直し(共著)」(2017年 サイエンス&テクノロジー)
「当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ(共著) 」(2023年 R&D支援センター)
「最新GMPおよび関連ICHガイドライン対応実務(共著)」(2024年 技術情報協会)
「ICH Q2(R2),Q14ガイドラインをふまえた分析法バリデーション実施/分析法開発とCTD記載(共著)」(2025年 サイエンス&テクノロジー)
所属学会・協会
2018年4月~2020年3月:(一社)日本QA研究会、GLP部会、第5分科会長
6th GQAC(第6回 国際QA会議)のChairperson(2020年2月)