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燃料電池車に対応するための

燃料電池車における電気系システムから読み取るトヨタとホンダの戦略
~トヨタ・ホンダの設計思想と次世代自動車に要求される電気系システム~

燃料電池車の電気系システムの要であるDC-DCコンバータに着目して,トヨタの「ミライ」とホンダの「クラリティFCV」を比較し,
 両社の設計思想の違い,次世代自動車に要求される電気系システムのあり方について,電気系分野外の方にもわかるように解説する特別セミナー!!

講師

島根大学 総合理工学部 准教授 博士(工学)山本 真義 先生

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
テキスト

受講概要

予備知識

特になし

習得知識

燃料電池車の電気システム

1)トヨタとホンダの燃料電池車に対する設計思想の違い
2)今後の次世代自動車に要求される電気系システムのあり方

講師の言葉

 2016年は燃料電池車時代の幕開けとなった。これはトヨタ自動車が出した燃料電池車「ミライ」に続き、
ホンダも燃料電池車「クラリティFCV」を販売したことを意味する。しかしながらそれぞれの燃料電池車は、
その電気系システムの構成部品から異なる設計・企業戦略を持っていることが分かってきた。
 今回は、燃料電池車の電気系システムの要であるDC-DCコンバータに着目し、それらの外観、設置場所、
保有性能から、それぞれの設計思想を読み取る。また、電気系分野外の聴講者のため、DC-DCコンバータの
基本についても一から解説を行い、専門技術知識が不要の条件でも、各電気系システムの機構の違いが
分かりやすい様に配慮して解説を行う。さらに、今回のDC-DCコンバータの解析から、今後の次世代自動車に
要求される電気系システムのあり方も考察する。

プログラム

1. 燃料電池車の市場動向
 1.1 我が国の水素ステーション設置戦略
 1.2 各社における燃料電池車の位置付け(電気自動車との棲み分け)
 1.3 米国における燃料電池車に対する見方
 1.4 燃料電池車の市場とその可能性
2. トヨタの燃料電池車「ミライ」
 2.1 ミライの機構と各構成部品
 2.2 ミライに使用されたDC-DCコンバータ
 2.3 ミライのDC-DCコンバータにおける熱対策技術
 2.4 ミライのDC-DCコンバータにおける熱対策技術
 2.5 ミライのDC-DCコンバータ構成から読み取る、トヨタの思想と戦略
3. 異分野業界者にも分かるDC-DCコンバータの解説
 3.1 DC-DCコンバータとは
 3.2 DC-DCコンバータの外観と回路図
 3.3 DC-DCコンバータの要素説明
 (3竏窒R竏窒P)昇圧用インダクタ
 (3竏窒R竏窒Q)平滑キャパシタ
 (3竏窒R竏窒R)パワー半導体デバイスとその駆動
 (3竏窒R竏窒S)DC-DCコンバータの制御技術
 3.4 車載用DC-DCコンバータに求められる性能
 (3竏窒S竏窒P)小型化性能
 (3竏窒S竏窒Q)高効率性能
 (3竏窒S竏窒R)低発熱性能
 (3竏窒S竏窒S)低ノイズ性能
 3.5 燃料電池車に何故DC-DCコンバータが必要か?
4. ホンダの燃料電池車「クラリティ」
 4.1 クラリティの機構と各構成部品
 4.2 クラリティに使用されたDC-DCコンバータ
 4.3 クラリティ用DC-DCコンバータの小型化性能
 (4竏窒R竏窒P)結合インダクタを用いたDC-DCコンバータ
 (4竏窒R竏窒Q)結合インダクタを用いたDC-DCコンバータの小型化性能
 (4竏窒R竏窒R)結合インダクタを用いたDC-DCコンバータの高効率性能
 (4竏窒R竏窒S)結合インダクタを用いたDC-DCコンバータのデメリット
5. トヨタとホンダの燃料電池車に対する戦略の違い
 5.1 トヨタとホンダの採用したDC-DCコンバータの違い
 5.2 各社の乗車定員の違いとその意味
 5.3 トヨタがDC-DCコンバータに求めた高効率性能
 5.4 ホンダがDC-DCコンバータに求めた小型化性能
 5.5 今後の燃料電池車における電気システムの動向予測
6. トヨタとホンダの燃料電池車用DC-DCコンバータを凌駕する新しいDC-DCコンバータ
 6.1 4相マルチフェーズDC-DCコンバータの基本
 6.2 ホンダのDC-DCコンバータの小型化性能を超えるDC-DCコンバータ
 6.3 トヨタのDC-DCコンバータの高効率性能を超えるDC-DCコンバータ(1)
 6.4 トヨタのDC-DCコンバータの高効率性能を超えるDC-DCコンバータ(2)
 6.5 新時代に求められる車載用DC-DCコンバータのあり方

講師紹介

 2003年山口大学大学院理工学研究科博士後期課程修了。同年4月サンケン電気(株)入社。
 2006年4月島根大学総合理工学部電子制御システム工学科講師,2011年4月島根大学総合理工学部電子制御システム工学科准教授,現在に至る。博士(工学)。
 現在の研究は,ハイブリッドカー用電源(昇圧コンバータ,降圧コンバータ,三相インバータとそれらのディジタル制御化,
 IC化),電気自動車用充電システム,トンネル用LED照明システム,スイッチング電源におけるノイズ解析,非接触給電システム,
新デバイス駆動回路等。パワーエレクトロニクス学会,電気学会,IEEE会員。