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製法変更を避けるための

原薬製造に関するパラメータ設定と許容値幅設定~変更・逸脱管理をふまえて~

スケールアップ実験のポイント、実験方法、個々のプロセスの考え方、パラメータの設定の仕方と許容値幅の考え方、
開発段階に応じた変更管理の考え方について、実例をもとにわかりやすく解説する特別セミナー!!

講師

株式会社三和ケミファ 医薬品事業部統括本部長 薬学博士  丸橋 和夫 先生
   和光純薬工業(株)、大鵬薬品工業(株)等を経て、現職
   約37年一貫して医薬品原薬の商用生産(プロセス開発~スケールアップ)に関わる業務を担当

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
テキスト

受講概要

予備知識

 €GMP、ICHQ7等を理解していればよくわかる内容と思います。

習得知識

 1) 変更と逸脱の関係
 2) 商用生産後の変更を少なくするための実験方法、ポイント
 3) 結晶多形、不純物管理の考え方、ポイント
 4) 委受託、技術移転の考え方、ポイント
 5) 逸脱の事例、対応策、基本的な考え方

講師の言葉

 スケールアップ検討の最終目的は実生産(商用生産)にある。商用生産がスタートすればその後の製法変更は
困難となるケースが多い。特に医薬品原薬の場合、登録情報の変更が伴うため製法変更はできる限り避けたい部分
である。このような問題を避けるためには、スケールアップの前の小実験で商用生産を想定して、種々の確認を
十分に行う必要がある。本セミナーでは実例をもとにスケールアップ実験のポイント、実験方法、個々のプロセスの
考え方、パラメータの設定の仕方(例えば、抽出、濃縮工程、その他)を説明する。更に原薬の品質、収率に影響を
及ぼす変動要因には温度、時間、pH、撹拌効率等様々なファクターがある。ICHQ7で「重要なパラメータ・特性は、
通常、開発段階中に又は実績データにより確認し、再現性のある作業に必要な範囲を定義すること」とされている。
実際のパラメータの設定方法、許容値幅の考え方を実験室レベルから商用生産に至る実例をもとに説明する。これ
とは逆に製造過程で逸脱が発生すれば原因次第であるが、余儀なく変更せざるを得ないケースも出てくる。設定した
パラメータからの逸脱は絶対に避けるべき部分であるが、避けられないケースもある。原料メーカー、中間体委託先
での変更部分、その他、実験では予測できなかった逸脱事例も含めて説明する。

 

 

プログラム

1. ICHQ11(原薬の開発と製造(化学薬品及びバイオテクノロジー応用医薬品/生物起源由来医薬品)ガイドライン)について

2. 変更と変更管理について
・変更管理に関する法的規制
・承認事項の軽微な変更の範囲
・変更管理の手順

3. 原薬の変更とパラメータ、逸脱、変更の関係

4. 製剤(治験薬~商用)に関連する原薬の重要品質特性について
・原薬に求められる具体的な規格項目
・最近の話題から・・・遺伝毒性不純物の取り扱い方(事例)

5. 原薬の品質特性に影響を与えるおそれのあるパラメータの確認と注意点
・温度、時間、pH、撹拌効率、その他

6. パラメータの設定の仕方、設定するための効率的な実験方法
・実例をもとに

7. パラメータの許容値幅の考え方、設定、管理方法
・デザインスペースを例に

8. 開発段階に応じた変更管理の考え方 -変更・逸脱の事例(実際に経験した例から)-
・結晶多形、不純物プロファイル等の考え方について
・製造設備の変更と原薬の同等性評価
・原薬、中間体製造の委託先の変更、注意すべきポイント
・製造監査、立会いのポイントについて
・技術移転の留意点

9. その他(最近の関連ガイドライン)
・薬生審査発1110第3号(平成27年11月10日)
 潜在的発がんリスクを低減するための医薬品中DNA反応性(変異原性)不純物の評価及び管理ガイドラインについて
・残留溶媒の試験法の設定について
 (薬生審査発1112第1号 平成27年11月12日日本薬局方収載医薬品に係る残留溶媒の管理等について)
・医薬品(原薬)の開発とスケールアップ

講師紹介

略歴:
1979年 和光純薬工業株式会社入社、東京研究所・主席研究員を経て、
1991年 大鵬薬品工業株式会社入社、工業化技術研究所・所長、合成技術研究所・所長を経て、
2007年 三菱商事株式会社入社、
先端化学品本部・技術顧問(兼)常熟力菱精細化工有限公司(中国・常熟市)・研開部本部長を経て、
2008年(株)エースジャパン入社、常務取締役山形工場長を経て、
2015年4月 (株)三和ケミファ入社、現在に至る。

所属学会:日本薬学会、日本プロセス学会、米国化学会会員

活動状況:約37年一貫して医薬品原薬の商用生産(プロセス開発~スケールアップ)に関わる業務を担当。
この間、治験薬の品質管理責任者(原薬)、医薬品製造管理者、米国FDAをはじめとする海外当局、海外メーカーの査察対応、
国内外委託先のGMP監査、IND申請、DMF登録、MF登録等の品質保証業務、CMC関連業務も経験。