
海外製造の品質問題解決のための
海外の原薬・製造に関する品質等に関わる問題と解決策
海外製造所の原料・資材の品質確保,軽微変更/一変申請,固形剤異物,
注射剤異物などについて実例をもとに解説する特別セミナー!!
- 講師
株式会社ミノファーゲン製薬 顧問 脇坂 盛雄 先生
エーザイ(株)にて品質管理/品質保証に30年勤務を経て、現在に至る。他2社の顧問を兼務。
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
- テキスト
受講概要
予備知識
特になし
習得知識
海外製造所の課題、MF制度、海外原料・資材の品質確保、固形剤異物、注射剤異物、軽微変更/一変申請、承認書との齟齬などについて学ぶ。
講師の言葉
海外の原薬/原料・資材の使用並びに、海外の製造所で製剤の製造品の日本での販売はますます増えている。 海外の原料・資材の使用はコスト削減のためです。原薬/製剤はグローバル製品であれば、製造所は1か所で行い、 包装を販売国で行うなどのケースが多くなっている。場合によっては完成品を輸入する場合もある。 また、原薬・製剤もコスト削減の観点から、中国、インドでの製造も増えている。 日本の医療機関、消費者は外観に対して諸外国よりも厳しいため、海外の原料・資材・製剤がその期待に 達していないことがあり、輸入する製造販売会社の大きな課題になっており、かつ頭を悩ましている事項である。 また、2005年の改正薬事法により、原薬の承認は廃止され、製造販売承認書に製造場所・保管場所・ 外部試験機関の記載並びに詳細な製造方法を記載することになった。また、海外製造所は外国製造所認定、 MF制度も入り、製造所や製造方法の変更は製造販売承認書に変更にも影響することになった。 海外製造所を活用する場合の課題並びに実際の事例から学ぶことにより、事前に問題を少しでも減らすことが できるものと考える。 失敗事例をきちんと学び対応することで70%のエラーを防ぐことができるとも言われている。
プログラム
1.異物による製品回収事例 1)異物による製品回収 2)当局の査察における製品回収 2.海外製造所の固形剤異物対策の例 1)海外製造所に全数異物検査機導入(イタリア) 2)外観異物の削減(米国) 3)原薬の異物逸脱により、返品時の品質トラブル(中国) 4)添加剤の毛髪異物?(米国) 5)海外製剤製造所の異物によるPV失敗によりGMP適合性調査不適合(イタリア) 3.注射剤の異物 1) 欧米の異物検査と日本薬局方の異物検査の違い 2) たやすく/明らかに検出できる異物の大きさとは 3) 官能検査の観点から検査員のバラツキと評価 4) なぜ、海外の製造所では注射剤の異物が問題にならないか 5) 異物検出の確率と母不良率との関係 6) 自動異物検査機検出力と目視検出力との関係 4.海外製造所の注射剤異物対策の例 1) 導入品の異物低減(プラスチックアンプル) 2) 開発段階の取組みⅠ(海外製造品 イタリア編) 3) 開発段階の取組みⅡ(海外製造品 米国編) 4) 開発段階の取組みⅢ(海外製造品 ベルギー編) 5.海外製造所の異物低減への方法 1) 開発段階品の評価(製造品と安定性試験品) 2) 海外製造所への訪問 3) 現状の理解 4) 協力の取付け 6.海外製造所との品質トラブル対応 1)溶出試験の不一致(イタリア) 2)アンプルが割れない苦情(フランス) 3)アンプルの異種品コンタミ(フランス) 4)OOSトラブルによる欠品(イギリス) 5)海外当局の海外製造所GMP査察トラブル(米国) 7.改正薬事法の一変申請・軽微変更 1)関係する通知/事務連絡 2)迅速一変申請 3)医療用医薬品等の承認申請等に関する質疑応答集(Q&A) 4)一変申請すべきところを軽微変更届による製品回収 5)欧米変更管理 6)軽微/一変ディシジョンツリー 8.一変申請・軽微変更届の変更管理 1)薬事対応(一変/軽微)の判断 2)一変申請・軽微変更届時のデータ準備 3)一変判断に迷った時の対応 ・生物学的製剤の添加剤変更/製造場所変更の品質相談事例 4)海外変更が伴う場合 5)会社買収に伴う変更と入荷(海外の場合)の注意事項 6)変更実施後の評価とフォロー 7)海外製造所と日局試験方法の齟齬対応 9.一変申請・軽微変更届でのミスに伴う対応 1)製造販売承認書記載事項との齟齬発見時の対応 2)MF業者の薬事対応のミスに伴う製造販売業者の対応 3)一変申請・軽微変更の失念/判断ミスの対応 4)当局に提出する顛末書記載等について 10.一変申請・軽微変更届の失念/判断ミスの事例 1)保管場所の掲載漏れ 2)MF業者のMF変更判断ミスに伴う製造販売業者の対応 3)一変申請失念に伴う変更管理不備の対応 4)原薬製造方法(イタリア)と製造販売承認書との不一致対応 11.現在の製造方法と製造販売承認書に齟齬が見つかった場合の対応 1)内部告発で指摘されたケース 2)齟齬がGMP適合性調査で見つかった場合 3)内部で発見した場合の対応 4)どうあるべきか 12.海外との品質契約の締結の注意点 1)売買契約と品質契約のすみ分け 2)品質契約で注意事項 ・製造所の監査が行える ・品質トラブル時に製造所に監査が行える ・受入れ時に適合しなかった場合の返品の可能性 ・日本で外観選別した時の不良品の費用の負担 ・変更時の連絡と承認 3)製造所での製造販売承認書記載事項からの逸脱確認 4)研究開発段階での外国製造所認定/GMP適合性調査資料提出の契約 ・研究開発段階で注意すべき点 ・海外の製造状況を把握し製造方法に反映させる(ソフトカプセル) 13.製造所の監査 1)SOPと製造販売承認書との一致性確認 2)逸脱ログの確認 3)変更管理ログの確認 4)原薬製造での注意事項 5)製剤製造での注意事項 14.海外製造所との良好な関係の維持 1)日本市場で必要な品質レベルの紹介 2)相手先責任者の理解 3)現場の製造者とのコミュニケーション 4)信頼関係を高める