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プラスチックの強度トラブル解決のための

プラスチック成形品の割れ(破壊)と強度設計およびトラブル対策

プラスチックの破壊特性,製品設計・成形と強度設計,各種強度トラブルの原因究明法と対策等について
                                  事例を踏まえてわかりやすく解説する特別セミナー!!

講師

本間技術士事務所 所長 本間 精一 先生
  三菱プラスチックエンジニアリング(株)常務取締役を経て独立,
  エンジニアリングプラスチックの材料,成形加工応用等のコンサルティング活動を行い,現在に至る

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
テキスト

受講概要

予備知識

プラスチックの一般的性質や射出成形に関する基本的な知識を有すること

習得知識

1)プラスチックの破壊特性について理解を深め、設計、成形を踏まえて適切な強度設計ができること

2)主な強度トラブルついて原因究明と対策についての知識を修得できること

講師の言葉

 プラスチックは金属材料などに比較すると絶対強度が低いこと、荷重変形が大きいこと、使用条件によって
強度が低下することのなどの点から、強度トラブルに遭遇することが多い。強度トラブルとしては、応力下での
クラック発生、成形や使用条件下での強度低下など様々である。一方、設計現場においては体系化された
設計データが少ないこと、トラブル対策についての公表データも少ないことなどのため対応は難しいことが多い。
 本講では、講師の過去における体験をもとにしながら、プラスチックの破壊特性、製品設計・成形と強度設計、
各種の強度トラブルの原因究明法と対策などについて、事例を踏まえて解説する。

プログラム

 

1.プラスチック成形品の破壊
 1.1 静的応力による破壊
  1)静的応力下の破壊特性
  2)静的応力と破壊(引張応力、曲げ応力、圧縮応力)
  3)材料と静的強度特性
 1.2 衝撃力による破壊
  1)衝撃強度試験法
  2)衝撃破壊特性
  3)材料と衝撃強度特性
 1.3 持続応力下の破壊
  1)ストレスクラックと破壊
  2)クラックの発生機構(定ひずみ下の応力、定応力下の応力)
  3)定ひずみ下の破壊
  4)定応力下の破壊(クリープ破壊)
 1.4 繰り返し応力による破壊
  1)繰り返し応力による破壊機構(疲労破壊機構)
  2)疲労破壊特性
  3)材料と疲労破壊特性
2.材料劣化と破壊
 2.1 熱劣化
  1)熱劣化機構 
  2)熱劣化による強度低下   
  3)熱劣化寿命の予測 と防止対策
 2.2 加水分解劣化
  1)加水分解劣化機構  
  2)加水分解劣化による強度低下   
  3)加水分解劣化寿命の予測と防止対策
 2.3 紫外線劣化
  1)紫外線劣化機構 
  2)紫外線劣化による強度低下 
  3)紫外線劣化寿命の予測と防止対策
 2.4薬品劣化
  1)薬品劣化機構  
  2)耐薬品性評価法 と材料選択
  3)ケミカルクラックの発生機構と特性
  ・発生機構 ・ケミカルクラックの評価法  ・ケミカルクラック特性と対策
3.製品設計および成形ポイントと強度設計
 3.1 製品設計のポイント
  1)ウェルドライン
   ・ウェルドラインの発生機構  ・ウェルド部の高次構造  ・ウェルドによる不良現象  ・防止対策
  2)残留ひずみ(残留応力)
   ・残留ひずみの発生原理  ・成形品の形状設計と対策  ・成形条件と対策
  3)応力集中
   ・応力集中による強度低下原理  ・応力集中源と対策
  4)成形時の分解と防止対策
   ・熱分解劣化  ・予備乾燥不足による加水分解劣化  ・再生材使用による劣化
  3.2 強度設計
  1)強度設計の留意点 とデータベース   
  2)安全率の決め方と許容応力
  ・静的応力  ・定ひずみ下の応力  ・クリープ破壊応力  ・繰り返し応力
  3)強度設計の進め方
4.強度トラブルの原因究明と対策
 4.1 トラブル状況の調査
 4.2 仮説の立て方
 4.3 不良成形品の分析法
  1)材質分析  
  2)分子量、MFR測定 
  3)色相変化の測定
  4) クラック有無の確認
  5)破面観察 
  6)残留応力測定  
  7)結晶化度測定 
 4.4 現象別トラブル原因究明の進め方
  1)衝撃破壊
  2)クリープ破壊
  3)疲労破壊
  4)ストレスクラック、ケミカルクラックにより強度低下
  5)環境劣化による強度低下(熱劣化、加水分解劣化、紫外線劣化)
  6)成形過程での分解(熱分解、予備乾燥不備による加水分解)
  7)ウェルドラインによる強度低下
  8)残留応力によるクラック
  9)低結晶化度による強度・弾性率低下
 10)異物による応力集中割れ