
納期と品質に対する厳しい要求に対応するための
短納期ソフトウェア開発におけるテスト期間の短縮と残存バグ数の高精度予測の実践的方法
~短納期化・複雑化・巨大化・デスマーチ化した21世紀型ソフトウェア開発での品質向上策~
短納期化したソフトウェア開発におけるテスト期間の短縮および
残存バグ数の高精度化予測について具体的に解説する特別セミナー!!
- 講師
東海大学大学院組込み技術研究科 准教授 工学博士 山浦 恒央先生
(日立ソフトエンジニアリング(株)にて29年間の実務経験を経て現職)
- 日時
- 会場
- 受講料
- (消費税等込み)1名:47,250円 同時複数人数申込みの場合 1名:42,000円
- テキスト
受講概要
予備知識
特になし
習得知識
1)テスト期間の短縮方法 2)残存バグ数の予測方法
講師の言葉
21世紀に入り、世界中で「軽薄短小」の組込み系システムが急激に浸透し、ソフトウェア開発で納期に対する 要求が非常に厳しくなった。また、バージョンアップの頻度も著しく増え、短納期化に拍車がかかっている。 ソフトウェアが社会の基幹部を占めているため、複雑化、巨大化するシステムを高品質で開発しなければなら ない。 一方、21世紀のソフトウェア開発では、開発に必要なリソース(特に、時間)が必要とされる半分しか割り当て られない「デスマーチ・プロジェクト」が恒常化し、大きな問題となっている。 本講では、短納期化・複雑化・巨大化・デスマーチ化したソフトウェア開発において、テスト期間の短縮、および 出荷時期を見据えた残存バグ数の高精度予測の実践的・具体的な方法を提示し、実際の適用例を挙げる。
プログラム
1.21世紀のソフトウェア開発環境
(1) 製品の変化 (2) 開発方式の変化 (3) 日米における「ソフトウェア開発」の認識の違い
2.テスト・プロセスの短縮化
(1) テスト方式の進化 ・第1世代方式の概要 ・第2世代方式の概要 ・第3世代方式の概要 (2) 第4世代テスト方式による開発期間の短縮化 (3) 第4世代テスト方式の適用例と効果
3.テスト項目設計と品質確保
(1) テスト項目設計の意義 (2) テスト項目設計の実際 (3) テスト項目設計による品質管理の実際
4.出荷日にリリースできるか?
(1) 開発規模、必要工数、出荷日の予測と計測 (2) SLIMによる開発規模、工数の予測:最短開発期間という考え方
5.デスマーチ・プロジェクトへの4つの対処法
(1) デスマーチ・プロジェクトの定義 (2) 対処法1:ダイハード方式 (3) 対処法2:人員投入 ・課題と具体的対策方法 (4) 対処法3:トリアージュ(野戦病院)方式 ・機能と品質の優先順位決定 (5) 対処法4:出荷時期の延長
6.残存バグ数推定法
(1) capture/recapture モデルによる推定 ・人工バグ埋め込みモデル ・マルチチーム・モデル (2) Gompertz曲線による推定 ・適用例 (3) MTBF (Mean Time Between Failure) による推定 (4) 過去の統計情報による推定 (5) サンプリングによる推定 ・適用例
講師紹介
1977年、日立ソフトウェアエンジニアリングに入社、 2006年より東海大学情報理工学部ソフトウェア開発工学科准教授、 2007年より同大学大学院組込み技術研究科准教授、現在に至る。 博士(工学)。大阪大学基礎工学研究科情報数理系後期博士課程単位取得退学。 1984年から1986年、カリフォルニア大学バークレイ校客員研究員。 2001年から2004年、IEEE Software産業諮問委員会委員。 2001年から、法政大学情報科学部非常勤講師(オペレーティング・システム)、 2006年、東京大学大学院情報理工学系研究科非常勤講師(ソフトウェア工学)。 ソフトウエア工学に興味を持ち、ソフトウエア検証技法、ソフトウエア・メトリクス、設計パラダイム、 要求仕様分析などを主な研究テーマとする。 主な著書、訳書は、"Advances in Computers" (Academic Press社、共著)、 「ピープルウエア第2版」「ソフトウェアテスト技法」「実践的プログラムテスト入門」「デスマーチ」 「ソフトウエア開発プロフェッショナル」(以上、日経BP社、共訳)、 「ソフトウエア開発 55の真実と10のウソ」「初めて学ぶソフトウェア・メトリクス」(以上、日経BP社、翻訳)。 情報処理学会、IEEE会員。