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「高分子の力学」の著者が直接語る「深堀のラバーゼミナール」

ゴムによる振動防止の理論と実践対策

ゴムの振動減衰機能を生かした防振、免震、制振の原理を易しく解説し、
                           振動対策法の実例を紹介する特別セミナー!!
希望者に限り短時間個別質問に対応(17:00~17:30)

講師

ロンドン大学 クイーンメリーカレッジ 客員教授  工学博士(Phd) 深堀 美英先生

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
1名:47,250円 同時複数人数お申込みの場合1名:42,000円
テキスト

受講概要

必要な予備知識

特に必要なし

受講後の修得知識

 振動対策の考え方とそれを可能にするゴム材料の本質を理解する
1)ゴムの分子特性と振動制御の基礎
2)ゴムによる防振対策
3)ゴムによる免震対策
4)ゴムによる制振対策
5)ゴムによる各種防振対策実例

講師の言葉

  現在、高速化、高精度化を求められる多くの機械や構造体は独自の振動問題を抱えており、これらは製品の
性能や寿命にも大きな影響を及ぼす。
   一方、振動、騒音公害は都市生活にも個人生活にも大きな不快感を与えており、具体的な振動対策が
厳しく求められている。ところで、高分子物質の持つ粘弾性挙動は大幅な振動エネルギー消費(吸収)効果を
持っており、特にゴム材料はその軟らかさを加味することにより、幅広い振動対策に不可欠の材料になっている。
 本セミナーで受講者は、まずゴムの持つ振動減衰機能の基礎理論を学ぶことによって“ゴム分子の物理像”
を理解し、そこからゴムによる防振、免震、制振対策の基本的取り扱いを習得する。同時に、各種振動対策用の
材料開発と構造開発の最前線を知ることになる。受講者にはこれらの知識を総合した上で、各自が抱えている
振動問題解決を図っていただきたい。“易しく、対話しながら”ということをモットーにして話を進めたい。

プログラム

1構造体の振動防止の重要性
  ①エネルギーを与えるとすべての物質は振動する
  ②振動は使用中にどんどん増大する
  ③振動は破壊を促進し、寿命を短くする。
2ゴムの分子特性と振動制御の基礎理論
(1)ゴム弾性論の基礎
  ①ゴムのエントロピー弾性とは何か
  ②ゴムの応力~ひずみ曲線の特徴
    ③ゴム飛行機はこんなにも長く飛べる
(2)ゴム粘弾性論の基礎
  ①分子鎖の摩擦滑り振動減衰のメカニズム
  ②バネとダッシュポットで表される分子鎖の力学挙動
  ③ゴムのカーボンブラック補強による減衰機能増大
(3)振動論の基礎
  ①自由振動と強制振動
  ②共振現象こそ振動問題の根源
  ③振動における運動方程式の意味するもの
3ゴムによる防振の材料・構造設計と防振対策
  ①振動絶縁(防振)の原理
  ②防振ゴムの役割と構造設計
    ③動倍率の考え方と防振ゴムの材料
4ゴムによる免震の材料・構造設計と免震対策
  ①地震波との非共振(免震)の原理
  ②60年耐久免震ゴムの開発
  ③高減衰免震ゴムの開発
  ④ビルや住宅における急速な免震展開
5ゴムによるダンピング(制振)の材料・構造設計と制振対策
  ①ダンピング(制振)の原理
  ②拘束型制振と非拘束型制振
     ③高分子系制振材開発
  ④新拘束型制振材開発
6振動防止用ラバーマウントの構造と振動対策
  0ゴム構造体の圧縮特性表示
  ①ラバーマウントの構造設計
  ②ブリッジベアリング
  ③ドックフェンダ
  ④ショックアブソーバ
  ⑤ビヒクルサスペンジョン
  ⑥イントゥールメントマウント
  ⑦ラバーカップリング
7ゴム構造体を用いた各種振動対策実例
  ①自動車の振動対策
  ②電気製品の振動対策
  ③床騒音の振動対策
  ④道路の振動対策
8高分子ゲル(MNCS)による振動対策実例
  ①3次元格子構造の物理ゲル開発
  ②高減衰制震材としてのビル制震
  ③超低弾性ゲルとしての人体保護、機器防振
9質疑応答

講師紹介

1)専門
   高分子物性、高分子材料、免震
2)所属学会
   日本ゴム協会、日本建築学会
3)書籍
①著書・・・"設計のための高分子の力学"、技報堂(2000)
②共著・・・(a)"Fractography of Rubbery Materials", Elsevier Applied Science (1991)
       (b)"エラストマー系複合材料を知る辞典"、アグネ承風社(1988)