バイオ医薬品・凝集体を理解し実務に役立てるための

バイオ医薬品に含まれる凝集体免疫原性:
  発生メカニズム、評価方法および抑制方法

液剤のバイオ医薬品を中心に凝集体の発生メカニズム,
 免疫原性との関係,適切な分析方法と抑制方法,タンパク質の安定性, 
  国内外の規制や動向についてわかりやすく解説する特別セミナー!!
講師

大阪大学 大学院工学研究科 生命先端工学専攻 高分子バイオテクノロジー領域 教授 博士(薬学)内山 進 先生

日時
2019/10/17(木)10:00〜16:30
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内
受講料 (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
講師

大阪大学 大学院工学研究科 生命先端工学専攻 高分子バイオテクノロジー領域 教授 博士(薬学)内山 進 先生

日時
2019/10/17(木)10:00〜16:30
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内
受講料 (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
受講対象 
 バイオ医薬品(バイオシミラーも含める)の研究開発を行う製薬企業
 注射器などバイオ医薬品に関するデバイスの研究開発を行うデバイスメーカー
 バイオ医薬品中の微粒子を計測可能な装置を開発している装置メーカー
 初級から上級まで
予備知識
 一般的な大学の教科書レベルの物理化学および生化学の基礎知識
習得知識
 1)バイオ医薬品の凝集体の発生メカニズム
 2)バイオ医薬品の凝集体の免疫原性との関係
 3)バイオ医薬品に含まれる凝集体の分析方法
 4)バイオ医薬品に含まれる凝集体の規制に関する最新動向
 5)バイオ医薬品の保存方法・凝集を抑制する方法
講師の言葉
 抗体医薬などのタンパク質を主成分とするバイオ医薬は製造および保管時に様々なストレスを受け、
状態が変化する。特に製造や保管中に発生する凝集体は免疫原性の原因として懸念されている。
 本セミナーでは、液剤のバイオ医薬品を中心に、凝集体の発生メカニズム、免疫原性との関係、
適切な分析方法と抑制方法、に関する講演を行う。また、国内外のレギュレトリーサイエンスの
観点からの規制や動向についても紹介する。バイオ医薬品について、特に凝集体に関して
必要となる基礎知識から最先端の知識の習得を目標とする。

プログラム

1.バイオ医薬品と凝集体
 1−1.バイオ医薬品の構成と不純物
  1−1−1.目的物質関連物質 
  1−1−2.目的物質由来不純物
  1−1−3.製造工程由来不純物
 1−2.バイオ医薬品に含まれる凝集体に関する現状
 1−3.免疫原性との関係と評価方法の概要

2.バイオ医薬品に含まれる凝集体の種類と発生メカニズム
 2−1.凝集体の分類
 2−2.各種物理ストレスとの関係

3.凝集体サイズに応じた評価法 
 3−1.ナノメートル粒子
  3−1−1.サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)
  3−1−2.超遠心沈降速度法(SV-AUC)
  3−1−3.フィールドフローフラクショネーション(FFF)
  3−1−4.動的光散乱法(DLS)
 3−2.サブミクロン粒子
  3−2−1.濁度(光透過度)測定
  3−2−2.共振質量測定法(RMM)
  3−2−3.粒子トラッキング法(NTA)
  3−2−4.定量的レーザー回折法(qLD)
 3−3.ミクロン粒子以上
  3−3−1.フローイメージング(FI)
  3−3−2.光遮蔽法(LO)
  3−3−3.その他の方法
 3−4.バイオ医薬品における凝集体のレギュラトリーサイエンス
  3−4−1. FDA 2014年8月発表”Guidance for Industry” 
  3−4−2. USP787について
  3−4−3. 日本薬局方での取扱について

4.バイオ医薬品における凝集体抑制のために理解すべき方法
 4−1.タンパク質の安定性
  4−1−1.コロイド安定性と構造安定性
  4−1−2.コロイド安定性とDLVO理論
  4−1−3.構造安定性と自由エネルギー変化
 4−2.第2ビリアル係数、拡散係数の濃度依存性

5.バイオ医薬品の構成と安定性の関係、添加剤による安定化・凝集低減
 5−1.タンパク質の安定性と塩
  5−1−1.ホフマイスター系列
  5−1−2.塩とタンパク質の相互作用
  5−1−3.塩によるタンパク質の安定化・不安定化
 5−2.タンパク質の安定性と糖類
  5−2−1.選択的溶媒和
  5−2−2.糖によるタンパク質の安定化
  5−2−3.糖を添加する場合の注意点
 5−3.タンパク質の安定性と界面活性剤
  5−3−1.界面活性剤とタンパク質の相互作用
  5−3−2.界面活性剤によるタンパク質の安定化
  5−3−3.界面活性剤を添加する場合の注意点
 5−4.タンパク質の安定性とその他の添加剤
  5−4−1.アミノ酸
  5−4−2.アルコール

6.バイオ医薬品の凝集体発生と容器の関係
 6−1.バイオ医薬品を保管する容器における注意点
 6−2.具体的な容器
  6−2−1.バイアル
  6−2−2.プレフィルドシリンジ
  6−2−3.容器と凝集の関係
講師紹介
1994年名古屋大理学部卒
1996年大阪大学理学研究科修士(蛋白質研究所)修了
1999年同薬学研究科博士修了
1999年〜2001年(株)RRF研究所博士研究員
2001年〜大阪大学工学研究科助手
2012年〜2017年 同 准教授
2017年〜 同 教授

<兼任>
2005年英国ケンブリッジ大学化学教室客員研究員
2008年(株)ユー・メディコ設立 最高科学責任者
2014年〜2017年 岡崎統合バイオサイエンスセンター客員准教授
2015年〜2017年 華南理工大学 兼任教授
2016年〜広東工業大学 特聘教授
2018年〜自然科学研究機構生命創成探究センター 客員教授

《活動等》
Journal of Pharmaceutical Sciences, Editorial Advisory Board
Journal of Bioscience and Bioengineering, Editorial Board
Journal of Biochemistry, Editorial Advisory Board
日本蛋白質科学会役員、熱測定学会委員

<受賞>
2008年蛋白質科学会奨励賞
2008年染色体学会賞